人生詰んだニートのブログ

人生詰んだニートが「日々の愚痴」や「趣味の将棋」について書いているブログです。

おばあちゃんに何をしたら恩返しができるか悩んでるニートの話

30代職歴なし年数回農業手伝いをしているニートです。こんにちは。


YouTubeを見ていると動画の最初に広告が流れる事ってありますよね。


そんな広告に一時期「この広告は気に入りましたか?」という一文とグッドボタンが表示されるようになっていました。


「は?邪魔な広告が気に入るわけないだろ」が正直な感想で、ちょっとしたストレスをさらに上げてしまう余計な一文だよなぁって思っていました。


「気に入る広告なんてあるわけない」そんな事を思っていたある日、何となく気になって見てしまった広告でちょっと感動してしまう出来事がありました。コレなんですけどちょっと見てください。


Amazon Prime CM Motorbike篇 90秒 - YouTube


勝手に貼り付けると著作権とか怖いのでリンクにしましたが、多分リンクに見に行く人はそういないと思うのでちょっと説明します。


普段バイクで移動している孫が、一人暮らしをしているおばあちゃんの様子を見に家に行く所から始まります。


昔と変わらない優しい笑顔で迎えてくれた祖母ですが、昔より体が弱っていて生活がちょっと大変そうな状態と、夫に先立たれ一人暮らしが少しさみしそうな感じが伝わってきます。


そんな中、祖母の家を散策している孫が、祖父が昔乗っていたバイクや、祖父の運転するバイクの後ろに乗り二人でデートしていた若い頃の祖父と祖母の写真を発見します。


祖母にとってバイクデートは亡くなった祖父との思い出の一つなんです。それを知った孫はAmazonでヘルメットを注文し祖母にプレゼントします。


そして孫が運転するバイクの後ろに祖母を乗せ綺麗な花畑を走ります。


その時の昔の楽しかったバイクデートの思い出を思い出したような祖母の嬉しそうな顔とバイクを運転する孫に抱きついた時の幸せそうな顔からものすごく幸福な感じが伝わってきました。


この孫は祖母が望んでいた一番喜ぶ事をしてあげられたんです。ここに私は感動してしまいました。


普通に見ても良い話ですよね。でも、私には心に刺さるものがありました。


私の祖母もこんな感じで優しいおばあちゃんで、祖父に先立たれて弱った体で一人暮らしをして境遇が似ているからというのもあります。


でも、心に刺さったのは、ニートの私が祖母にものすごく助けられて生きてきて、そしてそんな祖母に本当に喜んで貰える恩返しができていないからです。


祖母をこんなに嬉しそうに喜ばせてあげられた事がないよなぁ・・・ってものすごく悲しい気持ちになりました。


これだけだとよく分からないと思うので、私が祖母にどんな感じで助けられたかという話を聞いて下さい。


祖母の助けでニート生活がそんなに不自由しなかった

ニート歴の長い私がなぜそんなにお金に不自由せずに過ごせたかをちょっと書きたいと思います。


私の祖母は小規模ですが農業をやっています。田舎のおばあちゃん家が農家ってけっこうあるパターンですよね?


ずっと祖父と祖母の二人でやってきたんですが、祖父が弱り農業をできなくなった10年前くらいから暇でニートの私が手伝うようになったんです。


農業って重い物を運ぶ事がけっこうあるので年寄りには辛い部分があります。最初の内はそこをサポートする形で手伝っていました。


そんな感じでちょっと手伝っただけだったんですが、手伝ったという事で祖母がバイト代みたいな感じでお小遣いをくれたんです。


もう当時20代という大人になったのにお小遣いを貰うのはちょっと恥ずかしい事実でもありますけどね。


でも、これがニートの私の唯一の収入源になっていました。これがあったからそこそこお金があって生活が不自由しなかったんです。


お金が全く無くて、出歩いたり遊んだり欲しい物を買えなかったりするガチの何もないひきこもりにならなかったのは、農業を手伝った時に貰えるこの祖母からのお小遣いのおかげでした。


キッカケは祖父が農業をできなくなったサポートでしたが、普通に外で働く勇気のなかった私にとって仕事を与えてくれた事はものすごい感謝だったんです。


孫なんだから手伝うのは当たり前だしタダでもおかしくないのに、ちゃんと気を使って収入を与えてくれた所に本当に感謝しています。


30代の今になっても農業を手伝ってるとはいえ、祖母からお小遣いを貰ってる現実が良い物とは思えませんけどね。ここが複雑な部分です・・・


こんな感じで、ニートの私が本当に絶望的に落ち込むことなくそれなりな生活を過ごせたのは祖母のおかげでした。


ひきこもり脱出にも助けて貰った

農業の手伝いをきっかけに、祖母の家に行く機会が増え、田舎で過ごす事も増えていきました。


今から数年前、本当にそろそろ何か働かないとヤバイという必死さが生まれ、部屋でひきこもっている現実が嫌になった時期がありました。このままじゃダメだって。


本当に外を出歩けないほど病んでいるひきこもりではなかったんですが、外に出る気が起きないひきこもりでした。


ひきこもるのは居心地が良い部屋があるから、ネット環境があるから、外に出る気が失せるこの環境のせいが大きいと判断した私は、自分の部屋もネット環境もなく農作業で外に出る機会の多い祖母の家へ脱出する事にしました。


いきなり決めた事なのに、その時の祖母は普通に受け入れてくれて、私はひきこもりニート脱出の一歩を祖母の助けで踏み出す事ができました。


自分の部屋とネット環境がない田舎での生活は自宅でのひきこもり生活とは違って、畑の手伝いとか買い物の手伝いとかで外に出る機会が増えるので気持ちも何となく軽くなりました。


で、徐々に気持ちが前に向いた私は、色々な人の助けを借りて正社員の仕事に書類を応募する所までいったんです。今までの自分では考えられない事です。


田舎の基本的に外に出る生活で働く気になったんです。


でも当然、20代後半の職歴もないニートが通過するわけがありません。あっさり落ちました。まぁ挫けましたよ。分かっちゃいたけど不採用通知ってダメージでかいですね。


そんなガッカリした私を見た祖母は、晩御飯に私の好物である祖母の作った肉野菜炒めを用意して待っていてくれる優しい人でした。こういう面でもサポートして貰ってホントに感謝しています。


結局無理だと分かった正社員はあきらめて、バイトにしたら決まりました。5、6年ぶりのバイトです。普通に受けても受かりそうもなかったので知り合いがやっているお店への紹介という最終手段でしたけどね。


とりあえずバイトとはいえ働き口が見つかった事を祖母も喜んでくれました。


自宅にこもりきりだったらこうはならなかったので、田舎での生活を受け入れてくれた祖母には本当に助けて貰ったなぁって気持ちです。


祖母にお礼をしてみたけれど・・・

田舎生活でようやく決まったバイトでしたが、何とか頑張り初給料の日を迎えました。


5万円くらいでしたけどね・・・でも超久しぶりの給料だったんでけっこう嬉しかったです。


で、ずっとお世話になっている祖母に初給料で何かお礼をしようとご飯に誘ったんですよ。まぁ大したものはご馳走できませんが・・・


改めて考えると祖母の好物ってよく分からなかったんですが、エビとかカニとかの海鮮系が好きだったという記憶を頼りに回転寿司に連れて行きました。


今思うともうちょっと良い所っていうかちゃんとした店に連れていけよって思いますけどね・・・


いきなりの孫からの食事の誘いにけっこう喜んでくれたように見えたんですが、この頃の祖母はもう小食で、あんまりご飯を食べられないという現実がありました。


5皿くらいでお腹一杯になってしまいもっとお腹一杯食べて欲しかったので、ちょっとお礼し足りないというか、方向性ミスったかな?って感じがしました。


「何か違う・・・」


当時の私は思いました。食事じゃない何か他の事の方が喜んで貰えたんじゃないだろうか・・・って消化不良感がありました。


かといって他に何か浮かばず、恥ずかしい話ですが祖母が何をしてほしいかがサッパリ分からなかったんです。


最初に紹介したAmazonのCMで幸せそうな顔をしたおばあちゃんみたいな感じにしてあげる方法が分からなかったんです。


この出来事が記憶に残っていたから、このCMが心に刺さったんです。


メチャクチャ助けて貰っているのに、その相手が本当に喜ぶ事でお礼ができてない現実がすごく歯がゆいというか何と言うか・・・


弱った祖母から悲しい発言が出るようになる

とりあえず、バイトとはいえ働けた事でいつまでも祖母の家に世話になるわけにもいかないので自宅に戻り、元の生活に戻りました。


その後、結局このバイトは7ヶ月で辞めてしまいました。


で、また年数回の農業手伝いをベースにしたダメニート生活に戻ってしまいました。自宅に戻ると活力を失う何かがあるのでしょうか・・・


ここから数年で祖母は病気になり、ちょっと生活が不自由になるくらい体が弱ってしまい、自分で農業をする事もできなくなりました。


そして、最近悲しいのは祖母の口から死を意識する言葉が出るようになった事です。


「来年はもういないかもしれないから、農業の仕事をちゃんと覚えて貰わないとなぁ・・・」


とか、農作業を終えたらみんなでご飯を食べに行こうって話をしたら


「もうみんなで食事に行けるのも最後かもしれないから、ばあちゃんがご馳走してやっから食べいこう」


みたいな感じです。


そんな悲しい事言わないでくれよって思いますが、弱っている祖母を見るとそれが現実になりそうですごく悲しいです。


でも本当にもう時間がないのかもしれません。いや、そう考えると悲しすぎるのでまだまだ大丈夫だと信じたいです。祖母には長生きして欲しいです。


そして私の心残りはこれだけ助けられたのに祖母を本当に喜ばせてあげるお礼ができていない事です。AmazonのCMみたいな本当に喜んで幸せそうな表情になるような思いをさせてあげたいんです。


さらに悲しいのは、最近祖母の一番喜んだ顔を見たのが、去年、またバイトが決まった時に祖母に会いに行って「またバイトだけどとりあえず働く事になったんだ」って言った時でした。


あれからずっと働いていない事を心配していたみたいでホッとしたのか「何かお祝いしないとなぁ」って喜んでくれたんです。久しぶりにいい笑顔を見ました。


「お祝いって・・・就職じゃなくてバイトなのにそこまで喜んでくれるのか・・・」ってどれだけ心配かけてたんだって自分のクズっぷりに嫌になった覚えがあります。


喜んでくれたけど、この喜びは心配が安心に変わったもので、ばあちゃんにとってあんまり良い喜びじゃないんですよね。不幸な思いをさせた反動みたいなものですから。


そしてまたニートですし・・・また心配させちゃってるんだよなぁ・・・親不孝ならぬ祖母不孝です・・・まぁ親不孝でもありますが・・・


喜ばせるお礼をするとか考える前に、普通に安心させるのが先だよなぁ・・・って思ったりもします。


最後に

ニート生活10年を超える私は、祖母の助けのおかげで生きてこれたと言えるほどお世話になっています。


そして祖母が望む本当に喜ぶ何かが分からないまま、ちゃんとしたお礼ができずにいます。これが情けないし悲しい現実です。


農業を手伝って、無事に仕事を終えた時は安心してメッチャ喜んでくれるんだけど、そういうのじゃないんだよなぁ・・・


私に思いつくのはどこかに行きたいんじゃないかとか何か食べたい物があるんじゃないかとか欲しい物がないか程度です・・・ダメですね・・・アイデアがなさすぎます。


もう病気で体もそんなに動かないし長時間外を出歩くのも無理になっているから、どこかに一緒に行くとかもできないし、逆に苦痛になってしまいそうだし・・・


もうお礼をするタイミングを逃してしまったような気がしないでもない・・・


ばあちゃんにとって本当に幸せな瞬間になる事ってなんなんだろうなぁ・・・ってずっと考えながら何もできずにいます。


どうすりゃいいのかなぁ・・・


おばあちゃんが喜ぶ事って何?とか分かってない時点でちゃんと見てなかったって事なんですよね。


自分は望んでいた事をいっぱいして貰ったっていうのに・・・


まぁとりあえず働いて安心させる事が第一歩かもしれませんけどね・・・


いつかこのCMみたいに心の底から喜ばせてあげたいです。