2020年3月、きのあ将棋に入門者向けの新しいコンピューター「クラリア」が追加されました。
今まで一番弱かった「空だめ子」よりも弱いコンピューターだそうで、将棋覚えたての人にピッタリのコンピューターだそうです。
クラゲのキャラクターという事で、クラゲのようなのんびりフワフワした将棋を指すのかな?
自分で言っといてアレですが、クラゲのようなフワフワした将棋ってよく分かりませんね・・・
空だめ子は入門者に丁度いいコンピューターだったんですが、それよりも弱いとなるとちょっと気になります・・・
どんな調整をしてどれくらい弱くしたのか・・・
どんな将棋を指してくるのか・・・興味があります・・・
なので、ちょっと気を抜いてゆる~く将棋を指したかったついでにクラリアに挑戦してみました。
ここの所、中級の棋士と戦ってきて疲れていたので、たまには入門者向けとのんびり指すのも悪くないかと思いましたしね。
たまにはこんなのもいいかと思うので、のんびりしたリラックス将棋をご覧いただこうと思います。
気が抜けてるのでゆるい将棋ですが、こんな感じで指せば勝てるという入門者の参考になればと思います。
序盤が不思議、わざとスキを作ってくれる
先手が「私」、後手が「クラリア」です。初手から、▲7六歩 △1四歩(下図)
初手端歩・・・久しぶりに見た一手ですね。
これはメッチャ強いかメッチャ弱いかが分かれる所で、強さが分からなければドキドキの一手です。とりあえず無難に進めます。
上図以下、▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △8八角成 ▲同銀(下図)
飛車先を突いたら角交換、ここら辺は良い感じですね。基本ができている感じがします。
上図以下、△8四歩 ▲7七銀 △1五歩 ▲4八銀 △3五歩(下図)
最初は良い感じだったんですが、この辺りから入門者向け感が出てきましたね。
△3五歩はスキを作ってくれて入門者の実力を試しています。ここでスキを突く一手があるんですが分かりますか?
これにパッと気づけたら脱・入門者かもしれませんね。
上図以下、▲4五角(下図)
この角打ちのスキができていました。
角交換をした将棋では常に角の打ち込みに注意が必要なんですが、△3五歩 はこの▲4五角 の角打ちをウッカリした一手でしたね。
ウッカリっていうかわざと入門者を試してるって言った方が正しいかな?
この角打ちに気付けば序盤早々、馬を作れるので早くも先手が優勢です。
油断しすぎてプチミスをする
こういうスキを作ってくれるのは入門者にはありがたいですね。
ここから無難に進めます。
上図以下、△4四歩 ▲2三角成 △5四角 ▲5六馬 △6四歩 ▲7八金(下図)
ちょっと厄介な△5四角・・・この後、私がプチミスしてこの角が活きる展開になります。
上図以下、△4二銀 ▲2四歩 △6二玉 ▲2三歩成(下図)
「と金」を作り好調ですが、ここからどう寄せていくかが試されてますね。
こういう時は無理せずじっくりいくのがベストかと思います。
上図以下、△6五歩 ▲2二歩 △3一金 ▲2一歩成 △同金(下図)
▲2二歩 から地道にいくのがいいですね。Aperyも推奨していました。
そして桂馬を取ったこの局面が1つの分岐点でした。
私は油断しすぎてここでプチミスをしてしまったんですが、ここは冷静な一手が必要な局面です。
どう指すのがいいでしょうか?
ヒントは「後手の角に気を付けろ」です。
私はウッカリしてましたね。本譜は完全に油断しまくりの悪手を指しました。
それがこちら。
上図以下、▲2二と(下図)
これが角筋を忘れていた悪手です。もしここで△2七歩(下図)と飛車の頭を叩かれていたら困っていました。
「あっ」ってなりますよね。筋違い角でよく見る筋です。
まぁ大差なんで大丈夫なんですが、こうなっていたら長引いてしまったとは思います。
のんびりモードとはいえこういう手はスッと避けられるようになりたいですね。
ちなみに、正着は▲2二と ではなく▲2六飛(下図)でした。
角筋を避けてから攻めにいくのが正しい手順でしたね。こうしていれば何の問題もなくスムーズな将棋でしたから。
ただ、実戦は「さすが入門者向け」という感じで△2七歩は指さなかったので助かりました。
シンプルにと金を取る△2二同金(下図)としてくれたのでミスがチャラになりましたね。
ここから寄せにいきます。
寄せはスムーズに指せました
と金を取ってくれた上図、ここからスムーズに寄せにいけました。
上図以下、▲2二同飛成 △5二金 ▲1一竜 △2七角成(下図)
ここで絶好の一手があります。それがこちら。
上図以下、▲6四香(下図)
歩の裏側から打つ香車は受けが難しくけっこう強烈になる場合が多いです。
ここからスムーズに寄せる事ができました。
上図以下、△6三金 ▲同香成 △同馬 ▲5五桂(下図)
馬を消すのが早いと思い、シンプルに狙います。そしてここから詰みに向かいます。
上図以下、△6四馬(下図)
ここから詰みます。実戦詰将棋として考えてみてください。答えは数行下に書きます。
では答えです。
上図以下、▲6三金 △同馬 ▲同桂成 ▲同玉 △6一竜(下図)
から詰みます。ここから2通りの逃げ方があります。
まずは△7四玉(下図)と逃げた場合から・・・
上図以下、▲6五馬 △8五玉 ▲8六銀 △9四玉 ▲9五金(下図)
までの詰みです。
なので△5四玉(下図)と逃げるんですが・・・
上図以下、▲3二角 △4三金 ▲5五金(下図)
までの詰みです。
実戦はここで終了しました。
1つプチミスをしましたが、最後はキレイに決まったので良しとしようと思います。
クラリアは入門者向けにピッタリな良い感じにゆるいコンピューターですね。
将棋を覚えたての頃、こういう丁度いい相手で勝つ感覚を養うというのは自信につながるので、良いコンピューターを作ってくれたと思います。
将棋を覚えて間もない方は、まずクラリアを相手に勝ち越せるのを目指すといいと思いますよ。
クラリアに楽勝になればそこそこのレベルには達してると思いますから。
そうなったら次は「空だめ子」に挑めばいいと思います。
きのあ将棋は入門者に優しい分かりやすい道筋を作ってくれましたね。
クラリア > だめ子 > クッキー
の順で挑戦し、勝てるようになるのが入門者が脱・入門レベルをする分かりやすい道かと思います。
将棋を覚えたらきのあ将棋を有効活用してじっくり強くなりましょう。
最後に
きのあ将棋のクラリアとのんびり対局をしてちょっと課題が見つかった一局でした。飛車の頭を叩かれる△2七歩をウッカリしたのはのんびりモードでもちょっとダメですね。
直感でパッと回避できるようじゃないとまだまだです・・・
直感の悪さを改善する必要がありますね。
将棋の感覚がまだまだ甘いのが見えたので良い対局だったと思います。
こういう粗い欠点が見つかる事もあるので、入門レベルも馬鹿になりませんね。
次にやる時があったら、直感でミス0将棋になるようにしっかりした将棋を指せるようになりたいです。
最後に、クラリアの紹介をして終わろうかな・・・
クラリアは将棋を覚えたての人には丁度いい相手になると思うので「そろそろ実戦にいきたい」と思った初心者にピッタリかと思います。
まずはクラリアに楽勝になるのを目指しましょう。
そうなればその辺の初心者には負けないと思いますから。
きのあ将棋には丁度いいレベルのコンピューターがたくさんいますので、ゆっくり勝ち上がっていくといいと思いますよ。
ほどよいレベルのコンピューターを有効活用して、じっくり強くなっていきましょう。
クッキーに勝てるようになればそこそこのレベルに達しているので、そこまでいけたらOKですね。
まずはクラリア、そして打倒クッキーを目指して頑張るといいんじゃないでしょうか。
きのあ将棋でゆっくり一歩ずつ将棋を強くなっていってください。
初心者に優しいサイトっていうのはありがたいですね。
きのあ将棋を有効に使い、楽しく将棋を学んでいきましょう。