ダメ人間ブログ【ニートの愚痴と将棋の記録】

「30代職歴なしニートの闇」と「現実逃避としてやってる将棋」について書いているブログです。

【ニート将棋】vs 郷谷さん(上級)ヤケクソの端攻めで出た手筋の一手【朝の一局】

30代職歴なし、将棋のバリエーションがあんまりないことに今さら気付いたニートです、おはようございます。

寝起きの将棋を紹介しようと始めたこの企画ですが・・・

ワンパターンな攻略ばかりやっていた反動かこれといったバリエーションもなく、3回目にしてすでに行き詰まりを感じています。

とりあえず過去2回が先手番だったので今回は後手番の将棋にしてみました。

ノーマル三間飛車でのボケミスから逆転を狙う端攻めをお楽しみください。


左辺の対応を間違える

先手が「郷谷さん」、後手が「私」です。

上図は、後手の私のノーマル三間飛車で始まり、気が付いたら郷谷さんにガッチリ穴熊に組まれた所です。

すでに作戦負け感ありまくりですね。

ここから対応を間違えて劣勢になります。

上図以下、▲3五歩 △同歩 ▲3八飛(下図)

定番の角頭を狙った攻めに対しては、△4四角(下図)と3五の歩を受け、

以下、▲2四歩 △同歩 ▲3五角 △3二飛(下図)

という感じに対応するのがApery推奨の手順でしたが、私が指したのは単に飛車を寄る△3二飛(下図)でした。

「角を挟んで飛車が向かい合えばどこかで王手から飛車の素抜きができるかな?」

と思っての飛車寄りです。

しかし、よくよく見れば次に▲3五飛 と来ても飛車には6八にいる角の紐がついている上に、7七の銀が邪魔で角切りの王手がしにくいというのもあり、何のメリットもない駒が渋滞するだけの悪手となっています。

「好きに殺してください」

と言わんばかりの一手で早朝から最悪の展開を迎えました。

左辺でのやりとりは無理と判断し、ここから穴熊の端攻めにのみ狙いを定めます。


飛車回りを狙う△9二香

上図は、数手進んで端攻めの準備をした所です。

△8五桂 に対し▲6六銀 と逃げたのがやや疑問手で、ここは端に備えて▲8六銀 なら難しい展開でした。

上図以下、△9二香(下図)

後に△9一飛 と回る手を見た香上がりで端攻めに含みを持たせます。

これはけっこう使える手なのでヤケクソの端攻めを狙うなら有効な一手です。


端の一点突破に賭ける

数手進んで桂取りに歩を打たれた上図。

ここから左辺は無視して端のみに集中します。

上図以下、△9一飛 ▲2一歩成 △9六歩(下図)

少しでも玉を薄くする端攻めのスタートです。

上図以下、▲9六同歩 △9七歩 ▲同香 △同桂成 ▲同銀(下図)

ここで冷静に力を溜めます。

上図以下、△9三香打(下図)

意外と後手玉はまだ安全なので、慌てず攻め駒を足すのが有効です。

上図以下、▲4五桂 △同銀 ▲3三飛成 △8五桂(下図)

角を犠牲に桂馬を手に入れたので、すかさずそれも打って端への攻め駒が4枚になりました。

「4枚の攻めは切れない」

と言われているので、こうなるとけっこうしつこい攻めができますね。

上図以下、▲8八桂 △9七桂成 ▲同桂(下図)

先手も▲8八桂 と打って受けてきますが、△9七桂成 から要の銀を取り、次の一手で後手有望な局面に傾いていきます。

上図以下、△9八歩(下図)

ここで単に△9六香 と走ってしまうと数手後に▲9八歩 の受けを許しますが、

「敵の打ちたい所に打て」

の格言通り、先に9八に手を付ける△9八歩 が手筋の一手ですね。

玉を急所に引きずり出してちょっと寄せが見えてきました。

上図以下、▲9八同玉 △9六香 ▲同桂 △同香(下図)

気が付けば先手が後手の攻めを受ける展開になっています。

上図以下、▲9五桂 △8五桂(下図)

飛車を止めながら銀を狙う▲9五桂 にはこちらも急所を狙う桂を打ち返します。

上図以下、▲8三桂成 △同玉 ▲9二銀 △同飛 ▲8八金寄(下図)

端への攻め駒が足りたので寄り筋に入っています。

上図以下、△9七香成 ▲8九玉(下図)

ここで名著「寄せの手筋200」を読んだ成果とも言える寄せの決め手が出ます。

上図以下、△6九銀(下図)

▲7八玉 ~ ▲6九玉 のように逃がすと長引くんですが、△6九銀 がそれを許さない退路封鎖の一手です。

▲6九同金 と取れば△8八成香 ~ △9七銀 から詰むので取れません。

このままでも7八からの逃げ道が塞がれているので受けが難しいです。

上図以下、▲9五桂 △同飛 ▲同角 △9八銀(下図)

▲9五桂 の王手も冷静に対応し、△9八銀 が入って勝負ありです。

上図以下、▲9八同金 △同成香(下図)

ここで郷谷さんの投了となりました。

以下は、▲9八同玉 △9三歩 ▲8八玉 △9八金(下図)

までの詰みですね。

△6九銀 が刺さった気持ちいい詰みでした。


最後に

早朝にやらかした左辺でのミスをヤケクソの端攻めでカバーできた一局でした。

終盤で指した

△9八歩(下図)

△6九銀(下図)

の2手は寄せの手筋として覚えておくと役立つと思います。

寝起きにこういう手が見えたのも「寄せの手筋200」を読んだおかげですね。



良い感じの所で玉を逃がしがちな方は、この本を読むと終盤の指し方が変わるのでオススメです。

もし実戦で指せなくても

「ここで何かありそう・・・」

と思って考えるようになれば充分なので、色々な手筋を学んでおくのは成長に繋がりますよ。