今回は「☖5三銀型 三間飛車」の検討でAIが示した
☖5三銀 の利点を活かす石田流の組み方
を紹介します。
三間飛車党には常識かもしれませんが、私には完全に盲点になっていた組み方でした。
☖4三銀型 で石田流への組み換えが難しくなり、どことなく行き詰まっていたのもあって
「そうか、☖5三銀型 なら先手を取られないのか!」
「ちょっとした形の違いで全然違う結果になるんだなぁ・・・」
「これならまた石田流の将棋を指せるかも」
と視界が開けたのが大きかったですね。
その辺の話を交えながら手順を書いていきます。
☖4三銀型 で課題だった☗4六歩
本題の前に「☖4三銀型 三間飛車(下図)」で石田流に組みにくくなった話をした方が分かりやすいと思うので・・・
サラッと触れておきます。
☖4三銀型 で特に工夫もなく駒組みを進めたのが上図。
ここから石田流を目指すのが1つの流れだったんですが・・・
上図以下、☖5一角 ☗4六歩(下図)

角を引いたタイミングで☗4六歩 を突かれるとスムーズに組めなくなるのが悩みでした。
なぜなら、ここから石田流にいくと・・・
上図以下、☖3五歩 ☗4五歩(下図)

飛車を浮く前に突っかけられてしまい・・・
上図以下、☖3四飛 ☗4四歩(下図)

銀取りの先手を取られながら・・・
上図以下、☖4四同銀 ☗4五歩 ☖3三銀(下図)

銀を引かされ、桂を使えない悪型にされてしまうからです。
居飛車の攻めが早くて☖3三桂 が間に合わないんですよね・・・
石田流に組む発想しかない私にとって☗4六歩 は驚異的な一手でした。
☖5三銀型 なら☗4六歩 を突かれても大丈夫だった
私の中で☗4六歩 を突かれると石田流には組めない
という結論になり、☖4三銀型 に行き詰まってからは石田流を諦め、☖5三銀型 で「真部流」を目指す将棋にシフトしていきました。
別物の将棋なのに、これが石田流を再燃させるキッカケになるんだから将棋は分からない。
徐々に真部流ならではの中央 ~ 玉頭方面の戦いに慣れてきた頃、下図の局面で転機が訪れます。

ここから☖6四歩 ~ ☖7四歩 ~ ☖6三金 と高美濃に組むのが1つの形なので軽く流して検討していたら・・・
一瞬、気になる候補手が目に入りました。
上図以下、☖5一角(下図)

石田流を目指す角引きです。
「☖5一角? もしかして石田流に組むってこと? 無理じゃない?」
と思い、課題だった☗4六歩(下図)を突いてみると・・・

上図以下、☖3五歩 ☗4五歩(下図)

AIは堂々と☖3五歩 を突いてくる。
首を傾げながら☗4五歩 と突っかけ
「どうするんだろ?」
と思った2手後・・・
上図以下、☖3四飛 ☗4四歩(下図)

「あ! ☗4四歩 が銀取りになってない!」
ここで☖5三銀型 の利点に気付き、将棋を初めてから一番と言っても過言じゃない衝撃が走りました。
上図以下、☖3三桂(下図)

課題だった桂跳ねが間に合った・・・
完全に盲点・・・
「☗4六歩 でダメ」と思ったらこんな乗り越え方があったとは・・・
AIの評価値も互角だし、ただ石田流に組めただけじゃなく指せる流れになってるのがありがてぇ・・・
☖5三銀型 は玉頭方面で勝負する戦法と思っていたけど、☗3六歩 を保留した形なら石田流にいけるパターンもあるんですね。
この発見でワクワクする三間飛車ライフに戻れそうです。
補足 ☖4三銀型 で☗4六歩 が成立しない形
☖4三銀型 でも☗4六歩 がそこまで効果的じゃない形がありました。それが下図。

ここから☖6四歩 ☗8八銀 の交換を入れたのが最初の失敗例に使った局面です。
それだと玉が安定しているので☗4六歩 が成立します。
しかし、玉が露出してる内に石田流を目指せば・・・
上図以下、☖3五歩 ☗4六歩(下図)

振り飛車らしい切り返しがあって失敗例のようにはなりません。
上図以下、☖5一角 ☗4五歩 ☖3四飛 ☗4四歩(下図)

同じように進み・・・
上図以下、☖4四同銀 ☗4五歩(下図)

変化の余地がなく、銀を引くしかないように見えますが・・・
上図以下、☖4五同銀(下図)

玉が露出してる場合は歩を取る手が成立するからです。
上図以下、☗1一角成 ☖3三角(下図)

香取りに☖3三角 が用意の切り返しで・・・
上図以下、☗3三同馬 ☖同桂(下図)

王手馬取りだから素直に交換するしかなく、先手の主張だった馬を消せばそこまで差がつきません。
冷静に見ると、香損はしていても
・穴熊が中途半端で陣形差がそこまでない
・後手の攻め駒がさばけそう
・先手が一方的に攻める展開でもない
など、後手にも分がある局面になっていて互角の形勢が保たれています。
AIの評価値は+100前後をゆらゆらしてる感じでした。
後手としては☗4六歩 が駒を捌くお手伝いになった感じがあり、この局面に不満はありません。
ただ、これは☗4六歩 がイマイチだっただけで、正しく指されると石田流に組むのは難しかったりします。
☖3五歩 の所で☗4六歩 ではなく☗8八銀(下図)と囲い・・・

上図以下、☖5一角 ☗4六銀(下図)

角を引いた所で銀を出れば、☖3四飛 に☗6八角(下図)と3筋を逆襲する手があるからです。

なので☗4六銀 と出てきた時は☖3四飛 と浮かずに☖3六歩(下図)から一歩交換する感じになり・・・

当たりを避けて飛車を深く引く将棋になりそうです。
結局、石田流に組めないのがアレですが、☗4六歩 に対策があったことだけお伝えしておきます。
最後に
石田流への組み換えで難敵だった☗4六歩(下図)でしたが・・・
☖5三銀型 なら☗4四歩(下図)が銀に当たらない

という単純な見落としに気付いて悩みが1つ解消されました。
少し戦い方の幅が広がって楽しく指せそうです。
贅沢を言えば☖4三銀型 で「左銀速攻」以外の石田流に組める方法があると理想なんですが・・・
その辺は今後の研究課題にしようと思います。