ずっと前に読んだ本を改めて読み返したら
あ、ブログのヒントになるかも・・・
というか、理想の形はこの本みたいなブログだわ・・・
って思ったので、感想を交えながら触れます。
その本がこちら。
デラックスじゃない
今や常識レベルまで知れ渡ったコラムニスト「マツコ・デラックス」さんの本です。
本書は、マツコさんの半生から
今の生き方に影響を与えた経験や考え方
について書かれたエッセイ的な内容になっています。
テレビで見る派手な語り口やインパクトに押されつつも、本質を外さない切れ味鋭い意見を聞くたびに
世間を見る目がちゃんとした人だよなぁ・・・
と、勝手に「パッと見の印象とは真逆のズレ」みたいなものを感じていましたが、本書を読んだら
本質は真っ当な人
というのが分かって無意識に持っていたギャップを埋められた気がします。
もし過去に似たような感覚があり
どういう人生を歩んで現在のマツコ・デラックスを形成したか
が気になってた人なら
根っこにある本質
に触れられる面白い本だと思いますよ。
私がこの本を買った理由は、内容よりも
マツコさんがどういう文章を書いているのか気になった
という面が大きいので、その辺をメインに感想を書いてきたいと思います。
マツコさんの文章が気になった理由
ブログを書くようになってから文章が上手い
と言われる人がどういう風に書いているか気になり出したのがそもそものキッカケです。
まずは無料で読める有名ブロガーの記事を読みながら参考になるものを取り入れたりしていたんですが・・・
そんな時、ふと浮かんだのがマツコさんだったんです。
ずっと前にマツコさんと某有名占い師がTVで共演した時に、その占い師から
「あなたは文章が上手よ」
って褒められていたのを思い出した瞬間
あれだけのトーク力を持つ人はどんな文章を書いているんだろ・・・
マツコさんの文章を読んでみたい
という欲求が溢れてきて止められなくなりました。
検索して最初に目に入った「デラックスじゃない」を即買いしちゃいましたよ。
読みやすかったけど「語り起こし」って何?
「文章を読みたい」という欲求はあれど、底辺高校出身の勉強嫌いの影響で文庫本のような文字ビッシリ系が苦手
という矛盾を抱えた人間に読み切れるのか・・・
なんて不安をちょっと持ったりしましたが、いざ読み始まったら
・テレビと同じ語り口調で書かれてる
・見出し1つが2~3ページのほどよい長さ
・身近な話題が多くてとっつきやすい
などの読みやすさでストレスなく読み切れました。
最近の活字慣れしてない人の「文庫本デビュー」にも良い本だと思いましたね。
ただ、読み終えてから「あれ?」ってなったのが巻末に書かれていた
本書は語り起こしです
の一文・・・
これはどういう意味なんだろ?
もしかして
マツコさんにインタビューしたものをライターが文字に起こしたもの
って意味だったりする?
連載していたものをまとめた本だから一部がそんな感じなのか、連載自体が文字起こしだったのか・・・
「マツコさんが書く文章」に興味があった身としてはそこが気になる。
「喋り言葉」と「書き言葉」では微妙に違ってくるだろうし、もし文字起こしだったならマツコさん自身が原稿を書いたものが読みたいかも・・・
ニート的に刺さった言葉
テレビと同じような熱量で、自虐まじりに・過去
・アイドル
・テレビ
・ネット
・雑誌編集者
などへの本音を語ってる部分が面白かったですが、あんまりネタバレしてもダメなので
ニート的に刺さった言葉
を2つだけ引用して感想を書きます。
父親から「働かないヤツは水を飲むな」と言われた。ショックだったわ
「デラックスじゃない」第三章 怠惰 より引用
人間、自分のために生きているうちは幸福は感じないのよ
「デラックスじゃない」文庫化によせて 2016年の世迷いごと より引用
今の自分には心臓をエグられるような言葉・・・
働かざるもの食うべからず
なんかはコメントでも言われたことがありますが
水を飲むな
ってのは最後の生命線を断つ秀逸な(って言ったらアレだけど的確すぎる)言葉だと思います。
父親からいつ引導を渡されるか
ってのがニートのプレッシャーだからね・・・
想定してるのは
「家から出てけ」
くらいな私にとって、比喩とはいえここまでハッキリ「死ね」と言われたらキツイ・・・
でも、この言葉を言われたとしても今の私には這い上がる気力がないんだよね。
もう自殺するしかないわなぁ・・・
こうやってすぐ「死に逃げる」のも自分勝手な証拠。
何をするにも自分しか見えてない。
そんな状態だからか
自分のために生きているうちは幸福は感じない
ってのが刺さる・・・
人と関わることから逃げ続けた人生がどうなるかを痛感してるからこそ余計にね・・・
ニート生活の中で唯一救われる瞬間ってのが
田植え と 稲刈り
みたいなちょっとだけ必要とされてる時だったりするから、やっぱ人のために何かをしたり求められるってのは大事。
この日だけは飯が旨いし・・・
ちゃんと働いてこういう日々を積み重ねないと人間ってのはダメなんだろうなぁ・・・
こういった言葉を立ちあがるキッカケとして語れたらいいんだけど・・・
トドメの言葉として受け入れるしかないのが現状よ・・・
ブログのヒントになった部分
いつものクセで暗い感想になっちゃったから少し前向きな話をします。っていうか、ここがこの記事のメイン。
前置きが長くてゴメンね。
本書を読んで思ったのが
読み応えのあるブログみたいな本だった
ってことでした。
過去を振り返る形になっているだけで、内容は
日々の考えを日記として残しながら、世間の話題も斬ったりする
っていう昔ながらのブログと似てますしね。
これをリアルタイムでやってるのがよくある日記ブログってだけ。
そういうブログ目線で見ると
・喋り言葉で書かれた文章のノリ
・ほどよく区切られた見出し
・読み物として成立する深い自己分析
・好きなことを語る情熱
などがものすごく参考になりました。
あと、懸念点だった「文字起こし」も
喋り言葉で書くブログならそのままの感情が乗るから音声こそ最高のメモになる
と思いましたしね。
読みながら
こういうブログを書きたかったんだよ
と気付かされた部分を少し掘り下げます。
深く掘り下げる力こそが面白さ
特に参考になったのは人や物事を、世間の人が見るよりもう1~2歩くらい深く見てる所
です。
多くの人が表面的な所だけ見て終わりそうなものも、そこで終わらせず本質が見えるまで踏み込んでるような印象を受けました。
好きでも嫌いでも興味を持ったことにしっかりした熱量を持って接してるのがすごい。
これってできそうでできないことだと思うんですよね・・・
巷に溢れるつまらないコンテンツにはこういった熱量がないものが多い気がします。
何の考察もなしに話題のニュースをそのまんま読んでる動画とかそんな感じ。
街中でちょっと変な人を見た瞬間、急に
「人間観察が趣味」
とか言って表面だけの印象で見下してるマウンティングバカみたいな薄っぺらさよ・・・
ゴミがゴミを生む悪循環でしかない。
浅い所だけで終わらせるとダメになる典型だよね。
ちゃんと物事に興味を持って真剣に取り組み、1つ1つの経験から感性や見る目を養い
読み物やトークとして成立する分析力を身に着ける
のが面白い文章を書くには大切なんだと思います。
小手先の文章力とかは後。
何を取り上げ、それをどう見てるのか
っていう独自性もなく、中身が薄っぺらかったら文章が上手くても意味ないしね。
もっと物事を考えるクセをつけないとダメだよなぁ・・・
と基本から立て直すキッカケになった気がします。
感性が死んだニートにゃ厳しいけどね。
音声メモはブログに向いてる
ブログみたいな喋り言葉で成立するメディアの場合実際に喋ったものを文字にした方が読みやすい面もある
打つより喋った方がアウトプットのスピードも速くてスムーズ
なので
音声メモから文字に起こすってアリだよな
って思いました。
あの時に浮かんだ一文の方がリズムが良かったのに思い出せねぇ・・・
メモ帳に打ってる間に忘れちゃう・・・
友達と喋ってる内容を録音してたら面白いネタになったかも・・・
ってことがけっこうあるからピッタリかも。
取りこぼし防止にもなるし
今度から頭の中でネタが浮かんだらスマホで録音しようかなぁ・・・
って思いました。
最後に
デラックスじゃないを読み返したらブログの理想形が見えた気がしたので感想を交えて書いてみました。
ここまで8年くらいブログを書いてきたのに足りないもんが多すぎる・・・
色々なことから逃げ続けてきたツケが刺さる感じになったけど、目指す形が見つかったのでそれに向けて頑張ろうと思います。
もうちょっと自分の過去とか現状を読み物っぽく切り取れるようになって、後で読み返したら
生まれながらにクズでした
みたいにまとまると
人生詰んだニートのブログ
らしい読み物になって悪くないかも。
「こんなの誰が読むんだ?」
っていうバッドエンドエッセイとか悲しすぎるけどね・・・