以前の記事に引き続き、きのあ将棋の「郷谷さん（上級）」にもう１回トマホークをやってみました。
そうしたら前回と似たような展開になったので、もしかしたらパターン化して攻略法として使えるかもしれません。
まだ研究段階ですが、後手番での攻略法として使えるかもしれない手順をご覧ください。
△８五桂 には▲６八角 と引くことが多い？
先手が「郷谷さん」、後手が「私」です。
上図は、後手の私がシンプルに三間飛車に振り、早々に△４三銀 として郷谷さん攻略の１つのパターンになる▲７七角 の持久戦を誘った所です。
ここから「三間飛車 藤井システム」を含みに駒組みをするのが今回の手順になります。
上図以下、△７二銀 ▲８八玉 △９四歩 ▲７八金 △９五歩（下図）
まずは９筋の歩を伸ばして後の端攻めを狙います。
上図以下、▲９八香（下図）
こう進めると穴熊を宣言するので、前回と同じようにトマホークへ向かいます。
上図以下、△５四銀 ▲９九玉 △６五銀 ▲２六飛 △９三桂（下図）
△９三桂 と端に飛ぶスピード感がトマホークの特徴ですね。
上図以下、▲８八銀 △８五桂 ▲６八角（下図）
▲８八銀 で穴熊が完成し、ダラダラしていると先手がよくなるので△８五桂 から速攻を仕掛けます。
ここで▲８六角（下図）と上がるのがApery推奨の手ですが、郷谷さんは▲６八角 と引く傾向があるみたいです。
ちなみに、▲８六角 と上がった場合は・・・
上図以下、△６二玉 ▲５九金 △４五歩（下図）
と角成りを受けてから△４五歩 と角筋を通してこれからの将棋になります。
端攻めを決行する
▲６八角 と引いて後手にチャンスが来ている上図。
ここから角筋を活かして端攻めを狙います。
上図以下、△４五歩 ▲３六飛 △６二玉（下図）
今回は▲３六飛 と角頭の歩を牽制する手を指してきました。
角で王手ができる状態では▲３四飛 としてきた時に△８八角成 ～ △３四飛 の飛車の素抜きがあるので特に怖くありません。
ここでいきなり△９三桂成 と端に飛び込む手をAperyは推奨していましたが、ちょっと怖くて一手だけ△６二玉 と囲いました。
これはヌルイのかもしれません。
上図以下、▲８六歩 △９七桂成（下図）
△６二玉 がヌルイのは、もし▲８六角 とされると難しい形になってしまうからです。
今回は▲８六歩 と前回と同じ催促をしてきたので攻めていけましたが、一手でも緩むと失敗する急戦では怯えた一手が負けを決定づけるので気をつけなければいけませんね。
上図以下、▲９七同香 △９六歩 ▲同香 △同香 ▲９七歩（下図）
角筋が玉に通っていて８八の銀が動けない今の内に攻め続けます。
上図以下、△９七同香成 ▲同桂 △９六歩 ▲６六香（下図）
ここで前回の▲７七桂 と違う▲６六香 を指されました。
手の意味としては「後手の角筋を止めながら６五の銀を狙う」という同じ感じですが、玉頭を狙われているのが怖いかもしれません。
上図以下、△９七歩成 ▲同銀 △９一香（下図）
怯むとダメだと思い△９七歩成 ～ △９一香 と端攻めを続けましたが、△９一香 の所で△５四銀 と引く手があったみたいです。
次に△６四歩 から６六の香車を取りにいく手が間に合うというのがAperyの判断でした。
言われてみれば遅いようで早い攻めですね。
でも△９一香 でも悪くないのでどうにかなります。
上図以下、▲９六歩 △８四桂（下図）
端に狙いをつける△８四桂 ですが、ここは△７四桂 という手をAperyは推奨していました。
もしかしたら急所は６六の香車なのかもしれません。
上図以下、▲１六歩 △９六香 ▲同銀 △同桂（下図）
▲１六歩 と一手パスのような手を指してきたので攻めが決まりました。
ここは▲１六歩 ではなく▲９八玉 のように顔面受けをされていたら難しかったようです。
そして次の手もヌルく、決め手級の一手が入ります。
上図以下、▲５六香 △９七歩（下図）
受けなければいけない所で攻める▲５六香 は私がよくやりがちな悪手で、△９七歩 と縛られた先手はピンチに陥っています。
食らう側から決める側になると気分がいいですね。
上図以下、▲５三香成 △同玉 ▲８九玉 △７六銀（下図）
働きの悪かった６五の銀が急所にすり込んで攻めが切れなくなりました。
上図以下、▲３四飛 △８七香（下図）
序盤に催促した▲８六歩 で空いた８七の空間に香車を打ち込んで勝負ありです。
上図以下、▲７九玉 △８八桂成 ▲同金 △同香成（下図）
ここで郷谷さんの投了となりました。
以下、▲６九玉 △７八銀 ▲５九玉 △６九金 ▲５八玉 △６七銀上成（下図）
までの詰みです。
似たパターンに持ち込みやすいそうなトマホークは後手番での郷谷さん攻略の救世主になるかもしれませんね。
最後に
郷谷さん（上級）にトマホークをやると・速攻の△８五桂 に▲６八角 と引くクセ
・▲８六歩 と攻めを催促してくるクセ
があるので、攻めが決まりやすいトマホークが有効な攻略法になるかもしれません。
けっこう同じ形になるので、後手番での有効な指し方が見つかっていない方はお試しください。
