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【ぴよ将棋w】vs ピヨ吉(12級)59手で終わった「棒銀」の一局【Lv6】

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今回は「ぴよ将棋w」の

Lv6 ピヨ吉(12級)

に「棒銀」で挑み、59手で勝った一局を紹介します。

見所は

・△8四飛 と受けられた形での注意点

・当然に見えて疑問だった飛車打ち

・簡単な実戦詰将棋

の3つです。

ちゃんと対応されると意外と難しい「棒銀」の一例としてお楽しみください。


受けに強い△8四飛

先手が「私」、後手が「ピヨ吉(12級)」です。

初手から、▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △3二金(下図)

前回と同じく早めに△3二金 と角頭を守ってきました。

これには同じように一歩交換から棒銀を狙います。

上図以下、▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △2三歩 ▲2八飛(下図)

▲2八飛 と深く引くのが定番の一手ですね。

上図以下、△3四歩 ▲3八銀 △8五歩 ▲7八金(下図)

△8五歩 には▲7八金 と受けるのが大切な一手です。

これは前回 解説した通りですね。

上図以下、△8六歩 ▲同歩 △同飛 ▲8七歩 △8四飛(下図)

一歩交換から△8四飛 と引き、前回との違いが出ました。

△8四飛 は飛車の横利きで2~3筋方面の攻めを受けている意味があります。

この手を指された場合、単純な棒銀では攻め込むのが難しいです。

本局は△8四飛 のヤッカイさが伝わる例をお伝えできる内容になったので、似た形になった時の参考になれば嬉しいです。


すぐの▲2五銀 は無理

上図以下、▲2七銀 △6二銀 ▲3六銀(下図)

▲2七銀 ~ ▲3六銀 と銀を繰り出しますが、3四の歩を飛車で受けているので前回のように簡単にはいきません。

上図以下、△3三角(下図)

ここで▲2五銀(下図)と出れば定番の攻めができそうですが・・・

上図以下、△3五歩(下図)

軽く△3五歩 と突き、飛車の横利きを通されると▲2四歩(下図)が成立しません。

上図以下、△2四同歩 ▲同銀 △同飛(下図)

シンプルに飛車で銀を取られ、飛車交換は先手に分が悪い展開なので困っています。

上図以下、▲2四同飛 △同角 ▲8四飛(下図)

一見、飛車交換から「角取り」と「飛車成り」を見た▲8四飛 で先手が指せそうに見えますが・・・

上図以下、△2六飛(下図)

角取りを受けながら反撃を見た△2六飛 で後手ペースになります。

上図以下、▲8一飛成 △2九飛成(下図)

とお互いに飛車を成り合う変化は、次に後手から△3八銀 や△3六歩 などの早い攻めがあるので先手負けです。

△2六飛 に対しては▲8一飛成 と成らず、▲2四飛 △同飛 ▲1五角(下図)と角を取って準王手飛車を掛けるビックリな手順もありますが・・・

上図以下、△2五飛打(下図)

ガッチリ△2五飛打 と打てば受かっているので無理筋です。

なので△2六飛 には▲3九金(下図)と受けるのが最善になります。

上図以下、△3八銀 ▲同金 △2九飛成(下図)

でも、これは受けになっておらず△3八銀 と捨てて飛車を成り込めば後手優勢です。

以下、▲4九銀 △3六歩 と進むのが一例ですが、評価値は後手勝勢(-2200)を示しているので先手の勝ちはなさそうです。

別に△3八銀 と無理に攻めずに△7一金 と飛車成りを受けてもよく、飛車交換から▲8四飛 と打った時点で先手が勝てる見込みはないようです。

こういった感じで△3五歩(下図)と突かれた後の▲2四歩 は成立しません。

しかし、▲2四歩 といかず体制を立て直そうにも、△3五歩 の効果で▲3六銀 と引くこともできず、前のめりに突っ込んだ所をトガめられた感ありまくりですね。

△8四飛 と浮いた形では無闇に銀を突っ込むと失敗するので気を付けてください。


じっくりと攻めの形を作る

局面を戻します。

ここで▲2五銀 は△3五歩 で先手が困るので、落ち着いて攻めの形を作るのが大切です。

上図以下、▲7六歩 △8五歩(下図)

▲7六歩 と突いて角を使うのが攻め駒を足す王道の一手です。

△8五歩 はせっかく交換した一歩を元の場所に打ってしまう12級ならではの疑問手ですね。

でも致命的な悪手ってほどじゃないので、焦って攻め込まずじっくり駒組みを進めます。

上図以下、▲6八玉 △7一銀 ▲5八金 △5二玉(下図)

玉を囲って安定させるのが無難ですね。

棒銀の攻めは難しいので別方向からの攻めを狙います。

上図以下、▲4六歩 △2二金(下図)

▲4六歩 が銀を腰掛け銀に転回させる手も見た一手です。

ゆっくりと体勢を立て直そうと思ったんですが、△2二金 が疑問だったのでちょっと攻めを狙ってみました。

上図以下、▲3三角成 △同金 ▲6六角(下図)

▲3三角成 に△同桂 なら▲4七銀 ~ ▲3六歩 として後の桂頭攻めを狙うつもりでした。

本譜は△3三同金 と金で取ったので▲6六角 から強引に攻めを狙います。

上図以下、△4四飛(下図)

もし△7四飛 のように逃げたら▲3三角成 ~ ▲2三飛成 と突っ込んで先手優勢です。

△4四飛 は飛車を使ってその筋を受けた手ですね。

ここは▲4五歩 などでじっくりいけばよかったんですが、攻めっ気を出したことでちょっと形勢が微妙になりました。


疑問だった飛車打ち

ここで攻め急いで危うい感じになります。

上図以下、▲4四同角 △同歩 ▲8三飛(下図)

飛車 角交換から竜を作りにいく▲8三飛 が疑問でした。

上図以下、△9二角 ▲8四飛成(下図)

△9二角 が絶好の返し技で、竜を目標に反撃を受けています。

▲8五飛成 と歩を取りたかったんですが、△7四角打 でダメと判断して▲8四飛成 と1つ引いて成りました。

ただ、Apery的には▲8五飛成 の方が最善だったようです。

▲8四飛成 にも△7四角 と打ち、次の△2九角成 を狙えば後手持ちの互角でした。

ただ、12級ということもあり、次の一手が悪手で先手優勢になります。

上図以下、△4三玉(下図)

△4三玉 が危険地帯に近づく悪手で、評価値が一気に1000点も先手に振れています。

上図以下、▲2五銀(下図)

こちらは攻めを狙って▲2五銀 と銀を活用しましたが、ここで△6五角打(下図)と打たれていたらけっこう大変でした。

上図以下、▲2四歩 △2九角成 ▲同飛 △同角成(下図)

飛車と角を交換し、形勢は先手持ちとはいえ油断できない展開になります。

上図以下、▲8一竜 △2四歩 ▲5五桂(下図)

ただ、▲5五桂 の狙いがあって攻めが続く流れなので先手が悪くありません。

上図以下、△5四玉 ▲3四銀(下図)

玉をどこに逃げても▲3四銀 と銀を捨てるのが好手です。

上図以下、△3四同金 ▲4三角(下図)

金を上ずらせて▲4三角 と打てば金をボロっと取りながら馬を作れて先手勝勢というのがAperyの読み筋でした。

こういった手が見えていなかった私は△6五角打 とされていたら困っていましたね。

▲3四銀 ~ ▲4三角 の攻め筋は、金の弱点を突く攻めとして覚えておくと役立つ日がくるかもしれません。


12級らしい疑問手で勝勢に

局面を戻します。

上図は、▲2五銀 と攻めの形を作った所です。

ここで△6五角打 とするのが最強の反撃でしたが、本譜は△7二金(下図)としてきたので先手ペースになりました。

上図以下、▲2四歩 △8三角 ▲2三歩成(下図)

△8三角 も一手パスに近い悪手で、▲2三歩成 が入って攻めが続きます。

上図以下、△2三同金 ▲2四銀 △3三金 ▲同銀成(下図)

飛車の成り込みが決定して先手勝勢です。

上図以下、△3三同桂 ▲2一飛成 △2二角 ▲2三歩(下図)

竜を閉じ込められても▲2三歩 と打てば大丈夫です。

もし△3二銀打 と竜を捕獲しにきたら▲2二歩成 △2一銀 ▲同と という感じで駒得すれば先手の勝ちです。

上図以下、△2九角成 ▲2二歩成 △1九馬(下図)

実戦では逃したんですが、ここで詰みがありました。

実戦詰将棋として出題するのでお時間のある方は解いてみてください。

答えは数行下の見出しで書きます。












実戦詰将棋の答え

では答えです。

上図以下、▲6一角(下図)

この角打ちで詰んでいます。

△4二玉 と逃げれば▲3一竜 で詰むので合駒するしかありませんが・・・

上図以下、△5二銀 ▲4二金(下図)

▲4二金 と捨てるのが好手です。

△4二同玉 は▲3一竜 △4三玉 ▲3二竜 で詰みなので・・・

上図以下、△4二同銀 ▲3二竜(下図)

△4二同銀 と取るしかありませんが、横に進めない銀の弱点を突く▲3二竜 と入れば詰みです。

実戦は▲6一角 に気付かず△3一と(下図)と銀を取り・・・

上図以下、△3七馬 ▲3二竜(下図)

△3七馬 と詰めろを受けなかったので▲3二竜 で詰み、ピヨ吉の投了となりました。

正しく指されていたら危ない場面が多く、怖い一局でしたね。


最後に

相掛かり模様で棒銀にいく時、△8四飛(下図)と浮いた形に飛車を引いた場合・・・

▲2五銀(下図)からの攻めが難しい場合があるのでお気を付けください。

無理に突っ込まず、じっくり攻めの体制を整えるのが大切ですね。