今回は「ぴよ将棋w」の
Lv3 ひよ香(14級)
に後手番で挑み、28手で勝った一局を紹介します。
見所は
・実は受かっていた筋悪の攻め
・実戦詰将棋(3手詰め)
の2つです。
「楽勝」と思っても油断ならない受けがある
という一例をお楽しみください。
飛車先を受けなかったけど・・・
先手が「ひよ香(14級)、後手が「私」です。初手から、▲7六歩 △3四歩 ▲6六歩 △8四歩(下図)
上図以下、▲6八飛 △6二銀 ▲1六歩 △4二玉(下図)
先手は四間飛車に振り、オーソドックスな対抗形になりました。
▲1六歩 が藤井システムを匂わせる油断ならない一手ですね。
上図以下、▲7八銀 △3二玉 ▲3八銀 △8五歩(下図)
ここまでは普通の駒組みだったんですが、次の一手からやや崩れます。
上図以下、▲6七銀(下図)
△8五歩 には▲7七角 と受けるのが普通の所、8筋は放置して▲6七銀 と上がりました。
誘いに乗って一歩交換にいきます。
上図以下、△8六歩(下図)
ここで▲8六同歩 △同飛 ▲7八金(下図)と対応すれば一局の将棋なんですが・・・
本譜は▲1五歩(下図)と指して8六の歩を取らなかったので・・・
上図以下、△8七歩成(下図)
急所に「と金」ができて後手勝勢になりました。
実は受かっていた筋悪の攻め
これ以上ない攻めが決まった上図。
ここで気を抜きすぎて次の一手の対応をちょっとミスしました。
上図以下、▲7八金(下図)
▲7八金 は受けになってないのでどう対応してもよさそうですが、気を抜くと勝ちが遅くなります。
ますは私が逃した正着から紹介しますね。
上図以下、△7八同と(下図)
ここでの正着は△7八同と と金を取る手でした。
▲7八同銀 は△8八飛成 で角がタダなので飛車で取りますが・・・
上図以下、▲7八同飛 △8七金(下図)
シンプルに金を打ち込んで飛車・角の両取りを掛ければ後手の勝ちでした。
上図以下、▲7七角 △7八金 ▲同銀 △8八歩(下図)
△8八歩 までは一例ですが、こう進めば先手から反撃する手も乏しく安全勝ちが望めましたね。
本譜は△7八同と ではなく△8八と(下図)と角を取ったので少し紛れる変化がありました。
上図以下、▲8八同金 △7九角(下図)
飛車・金の割り打ちが決まって必勝に見えますが・・・
上図以下、▲8七歩(下図)
もし▲8七歩 と受けられていたら粘りを許して長引いていたと思います。
上図以下、△6八角成 ▲同玉 △6四歩(下図)
これはこれで後手優勢でも、決め逃した感のある残念な将棋ですね。
本譜は▲8七歩 ではなく▲1四歩(下図)と指してきたので・・・
上図以下、△6八角成 ▲同玉 △8八飛成 ▲5九玉(下図)
角切りから飛車を成り込んで後手の勝ちになりました。
△8八飛成 に▲5九玉 と逃げたので簡単な3手詰めが生じています。
最後に実戦詰将棋として出題するので、お時間のある方は解いてみてください。
答えは数行下の見出しで書きます。
実戦詰将棋の答え
では答えです。上図以下、△6九飛(下図)
飛車を捨てるのが好手で詰みます。
上図以下、▲6九同玉 △6八金(下図)
銀のスキを突いたキレイな頭金で詰みですね。
実戦はここで「ひよ香」の投了となりました。
最後に
初心者向けの14級は△8六歩(下図)と飛車先の歩がぶつかった時に放置する傾向があります。そうなった時はありがたく「と金」を作り、大きな駒得をして勝ち切ればOKです。
ただ、油断すると本局みたいに受けを許す手が生まれたりするので、優勢になった時こそしっかり読むのが大切ですね。
大駒を取るより金を取った方が良い時もある
というのを本局から感じ取り、棋力アップに繋がれば嬉しいです。