人生詰んだニートのブログ

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「鈴木大介の将棋 力戦相振り編」のレビュー 生粋の中飛車党、三間飛車党 向けの本

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今回は、生粋の中飛車党、三間飛車党 向けの本

「鈴木大介の将棋 力戦相振り編」

のレビューをしたいと思います。

この本は

「中飛車しか指さない」

「三間飛車しか指さない」

という感じで、1つの戦法にこだわった振り飛車党なら必ずぶつかる

・相中飛車
・相三間飛車

について、基本的な指し方を解説している本です。

「対 居飛車の定跡本」は数多くあれど「相振り飛車の定跡本」となるとけっこう限られてくるので貴重な一冊ですね。

「なんとなく自分なりの相振り飛車の指し方はあるけど、もう少しどうにかしたい」

「相三間飛車で角交換から乱戦になった時にどうすればいいか分からない」

といった方なら面白い本だと思います。

この記事では、どういった内容の本なのかザっと紹介するので、購入を迷っている方の参考になれば嬉しいです。


相中飛車の基本的な指し方を学べる

中飛車しか指さない人同士の場合・・・

初手から、▲5六歩 △5四歩(下図)

と始まり、お互いに▲5八飛 △5二飛(下図)と中飛車に振って・・・

「どっちの中飛車が上かハッキリさせようじゃねぇか!」

という中飛車党のプライドを賭けた将棋になることがあるんじゃないでしょうか。

こうなった場合、ガッチガチの力戦を楽しむ感じになると思いますが、この本では

・角交換して同型を避ける変化

・角交換を警戒した駒組みをする変化

・後手から先攻を狙う変化

など、1つの方向性を定める基本的な指し方が約50ページに渡りサラッと解説されています。

本当に基本的な部分なので生粋の中飛車党からしたら当たり前の手順かもしれません。

なので、相中飛車の基本的な指し方を知らず、いつも上手くやられてしまう 初心者 ~ 級位者 向けの内容だと思います。

・基本から学びたい初級者
・基本のおさらいをしたい中級者

でないなら必要のない情報かもしれませんね。


相三間飛車の乱戦を学べる

三間飛車しか指さない人の場合・・・

初手から、▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩 △3五歩(下図)

と始まり、お互いに▲7八飛 △3二飛(下図)と三間飛車に振って・・・

「どっちの三間飛車が上かハッキリさせようじゃねぇか!」

という、先ほどの中飛車党と似たプライドがぶつかる将棋ってけっこうありますよね。

こうなった場合、中飛車と違って角が向かい合っているのがヤッカイで乱戦を避けられない将棋になりがちです。

例えば、上図からいきなり▲7四歩(下図)と仕掛けたりするともう大変です。

この本は、こういった乱戦になる変化を中心に約160ページも割いて解説されているので、

相三間飛車の序盤を学ぶための定跡本

と言っても過言ではありません。

角交換を保留した基本的な駒組みの解説から始まり・・・

・飛車を振り合った後、角交換から▲6五角 と打つ変化(下図)


・△3五歩保留型 での▲6五角(下図)


・△3五歩保留型 で逆に△4五角(下図)と打たれる変化


・4手目△5四歩(下図)からの相三間飛車

といった、とりあえず必要な序盤の基礎をしっかり学ぶことができるので、

「乱戦が苦手だから「早石田」同士でぶつかる相三間飛車を避けていた」

という人の助けになると思いますよ。

一瞬でも気を抜いたら終わりなハラハラした相三間飛車を楽しみたいなら読む価値がある本ですね。


最後に

・相中飛車
・相三間飛車

について解説されている

「鈴木大介の将棋 力戦相振り編」

ですが、どちらかと言うと相三間飛車の情報がメインなので、生粋の三間飛車党の方にオススメの一冊です。

「角交換から乱戦になる相三間飛車の序盤に困っている」

という方はこの本を読めば悩みを解決できると思いますよ。

乱戦の変化を知らない級位者と差をつけ、ドンパチやる相三間飛車で快勝しちゃいましょう。