人生詰んだニートのブログ

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【きのあ将棋】三間飛車トマホークに▲7五歩 ~ ▲9五角 と軽く指された一局【vs 郷谷さん(上級-)】

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今回は「きのあ将棋」の「郷谷さん(上級-)」に

三間飛車トマホーク

で挑み、▲7五歩 ~ ▲9五角 と軽く指され、ちょっと攻めが空振った感があったけど、どうにか繋がった一局を紹介します。

見所は

・ヤッカイな▲9六歩 の受け

・飛車の横利きを活かす端攻め

・実戦詰将棋(11手詰め)

の3つです。

軽い受けをされた時の一例としてお役に立てれば嬉しいです。


▲7五歩 ~ ▲9五角 の受け

先手が「郷谷さん(上級-)」、後手が「私」です。

上図は△6五銀 と角頭の歩を狙った手に対し、▲7五歩 と軽く受けられた所です。

飛車の横利きで受ける▲2六飛 と違って受け流す方針ですね。

△7六銀 には▲6八角 ~ ▲2六飛 で銀を狙われると思ったので・・・

上図以下、△9三桂(下図)

トマホークの定番△9三桂 で端攻めを狙います。

上図以下、▲9五角(下図)

郷谷さんは香車の利きが止まったスキに歩を取る▲9五角 で対応してきました。

▲7五歩 からの流れを汲む軽い受けですね。

上図以下、△8五桂 ▲6八角 △4五歩(下図)

この手には△8五桂 で香車を角取りに当て、先手を取りながら次の△9三桂成 を狙います。

ここで「角筋を通してからの方がいいかな?」と突いた△4五歩 がちょっと軽率だったかもしれません。

次の一手でちょっと困りました。


端攻めを軽く受ける▲9六歩 がヤッカイ

角筋を通して次の△9七桂成 を狙った上図。

これには実戦的な軽い受けがあります。

上図以下、▲9六歩(下図)

▲9六歩 は「ダイレクトに歩を取れないと△9七桂成 が成立しない」のを見越した受けの好手です。

後手が端攻めを狙うには、どこかで一歩を入手して△9七歩 と打たなければいけない状態になりました。

しかし、すぐに歩が手に入る場所がありません。

▲8六歩 ~ ▲8五歩 の桂取りが間に合いそうな展開なので後手が忙しいです。

ただ、局後にAIで検討したら「後手有利(-400点)」と示されていて、ここは後手がやれる局面みたいです。

対局中はそんなことは知らず

「やらかした・・・」

「桂を取られて終わりか・・・」

「こうなったらヤケクソ攻めでいくしかない!」

と悲観していたので、どうにか手を繋ごうと無理攻めを狙いました。


飛車の横利きを利用した端攻め

△9七桂成 を消されたので違う筋で攻めを狙います。

上図以下、△4二飛(下図)

トマホーク定番の攻めは狙えないと判断して四間飛車へ振り直し、4筋から手を作ります。

上図以下、▲8六歩 △4六歩 ▲同歩 △同飛(下図)

桂馬はあきらめ、飛車の横利きで端を狙うことにしました。

上図以下、▲8五歩 △9六香(下図)

対局中は無理攻めと思っていましたが、△9六香 はそこまで悪くない一手だったようです。

上図以下、▲9七歩 △同香成 ▲同香 △9六歩(下図)

3三の角の利きで8八の銀を縛っているのが大きく、端から手を作られると受けにくいのが幸いしました。

上図以下、▲9六同香 △同飛(下図)

飛車の横利きが活き・・・

上図以下、▲9七歩 △7六飛(下図)

先手で急所に回れば飛車の顔が立ちましたね。

△7六飛 への最善手は▲7七香 ですが、それには△2六香 と飛車取りに香を打ち返せば後手も戦えます。

本譜は▲7七金(下図)と強気の受けをしてきたので・・・

上図以下、△7七同飛成 ▲同角 △同角成 ▲同桂 △7六銀(下図)

こちらも強気に飛車を切り、大駒の交換から△7六銀 と急所に銀を進めました。

これは穴熊が薄くなったので後手ペースの流れですね。


玉を薄くする寄せ

あとはミスさえしなければ寄せ切れそうです。

ここでの最善は▲9八角 と受ける手で、それには△8六金(下図)と支え・・・

上図以下、▲7六角 △同金 ▲8七銀打 △同金 ▲同銀 △6九角(下図)

△6九角 からしつこく絡めば後手ペースです。

上図以下、▲8八金 △8七角成 ▲同金 △7八銀(下図)

後手玉が手つかずなので攻めが続けば後手の勝ちですね。

本譜は▲9八角 の受けではなく▲4四桂(下図)と攻め合いにきたので・・・

上図以下、△8六香 ▲8九香(下図)

△8六香 から銀を剥がしていきます。

上図以下、△8八香成 ▲同香 △7七銀成(下図)

ここまでくればあと少しですね。

上図以下、▲5二桂成 △同金 ▲3二角 △4三歩(下図)

▲3二角 と受けに利かせた一手には△7八角 で寄り筋だったようですが、本譜は無難に△4三歩 と止めました。

上図以下、▲8九金 △7六桂(下図)

地道に駒を足す△7六桂 で切れない攻めを心がけます。

上図以下、▲4七銀 △9八歩 ▲同玉(下図)

▲4七銀 と飛車の横利きを通して受けてきましたが、△9八歩 を▲同玉 と取ったので詰みが生じました。

最後に実戦詰将棋として出題するので、お時間がある方はここから11手で詰む手順を考えてみてください。

答えは次の見出しで書きます。


実戦詰将棋の答え

では答えです。

上図以下、△8六桂 ▲9九玉 △9八金(下図)

シンプルに玉頭で清算すれば詰みます。

上図以下、▲9八同金 △同桂成 ▲同玉 △8七銀(下図)

△8七銀 と捨てて8八を空ければ・・・

上図以下、▲8七同香 △8八金 ▲同飛 △同桂成(下図)

△8八金 から詰みですね。


実戦はこの詰みに気づかず、△9八金 ではなく△7八銀(下図)と迫り・・・

上図以下、▲4六歩 △8九銀成 ▲同玉 △7八金(下図)

△7八金 と打った所で郷谷さんの投了となりました。


最後に

今回のように▲7五歩 ~ ▲9五角(下図)とやや変則的な手順から・・・

▲9六歩(下図)と軽く端攻めを受けてきた場合は・・・

△4二飛 と四間飛車に振り直し、△4六歩 ~ △4六同飛(下図)と進め・・・

飛車の横利きを利用して△9六香(下図)の端攻めを狙うのが有効です。

△6五銀 と角頭の歩を狙った時、いつもの▲2六飛 ではなく▲7五歩 と変化された時はお試しください。