後手優勢になるチャンスがきた局面です。

☖6六角 の王手飛車に☗2八玉 と逃げた所。
単に飛車を取っても後手優勢ですが、AIで検討したらもっと厳しい手があることが分かりました。
飛車を取る前に一工夫して、より厳しい飛車打ちを狙うのがポイントです。
応手によっては寄り筋に入る厳しい一手を発見してください。
答えは数行下にあります。
次の一手の答え
正解は☖2六歩(下図)でした。
この「合わせの歩」が応手によっては寄り筋に入る厳しい一手です。
・☗同歩
・☗9五飛
・☗2五香
が考えられるのでそれぞれ解説します。
☖2六歩 に☗同歩 の変化
素直に☗2六同歩(下図)と取った場合は・・・
空いた玉頭を狙い・・・
上図以下、☖2七歩(下図)

歩で叩くのが好手です。
これでどう対応しても先手が困っています。
以下、☗1八玉 は☖2六飛(下図)と走って☖2八歩成 を狙えば寄り形です。

以下、☗1六歩 なら☖2八歩成 ☗1七玉 ☖4四角(下図)と進め・・・

次の☖2七飛成 を狙えばいいですし・・・
これを嫌って☖2六飛 に☗2七銀(下図)と歩を取ってきても・・・

以下、☖同飛成 ☗同玉 ☖2六歩(下図)から寄るので問題ありません。

この変化は、次の見出しで解説する☗9五飛 と逃げた時の寄せ手順と似てるのでここでは省略します。
逃げてダメなら☖2七歩 を取るしかないですが、☗同玉(下図)と取ると・・・

以下、☖2六飛(下図)と切る強手があり・・・

そのまま寄ってしまいます。
この先の手順は「寄せ問題45」で解説したので、詳しくはリンク先の記事を参照してください。
☖2七歩 を玉で取れないなら☗同銀(下図)と取るしかありません。

これだと玉頭から迫るのは難しいですね。
しかし「4九の金」が浮いてしまうので・・・
上図以下、☖7五角(下図)

このタイミングで飛車を取れば・・・
上図以下、☗7五同角 ☖7九飛(下図)

「角」と「金」の両取りが決まって後手優勢になります。
単に飛車を取るよりも分かりやすい終盤になりましたね。
☖2六歩 に☗9五飛 の変化
歩を取るとダメなら☗9五飛(下図)のように飛車を逃げる手が考えられますが・・・
これだとより厳しく玉頭から迫れるため・・・
上図以下、☖2七歩成 ☗同銀 ☖同飛成(下図)

一気に突っ込んで寄り形になります。
上図以下、☗2七同玉 ☖2六歩(下図)

以下、下へ逃げるのは☗2七銀 までの詰みなので、歩を取るのが最善です。
上図以下、☗2六同玉 ☖3五銀(下図)

上部へ逃げた場合はこの銀打ちが急所になります。
以下、☗2七玉 は☖2六歩 ☗1六玉 ☖2四銀打(下図)と押さえれば・・・

次の☖1五歩 からの詰みが受からず必至になるので・・・
☖3五銀 には☗1六玉(下図)と逃げるのが正着です。

これには自然に王手を続け・・・
上図以下、☖1五歩 ☗2五玉 ☖2四銀打(下図)

銀で包囲しながら上部へ誘い・・・
上図以下、☗3四玉 ☖2二歩(下図)

シンプルに「2三」への退路を断てば寄り形になります。
ここまで絡みつかれると指す手が難しいですね。
以下、☖4三金 までの詰めろを受けて☗5五桂 と打つくらいですが、それには☖4二金(下図)と寄れば・・・

☖3三金 の詰めろを受けるのが難しく後手の勝ちになります。
以下、☗2三飛 や☗3二飛 と受けると打ち歩詰めが解消されるので☖3三歩 からの詰みです。
☖2六歩 に☗2五香 の変化
歩を取っても放置してもダメなら☗2五香(下図)と打ち・・・
「大駒は近づけて受けよ」の格言にならって紛れを求めるのが最後の手段です。
以下、☖同飛 に☗2六歩(下図)と飛車取りの先手で歩を回収し・・・

以下、☖同飛 ☗2七歩(下図)と収めるのが狙いですね。

こうなると決め手を逃して紛れますが・・・
☗2五香(下図)には切り返しがあるのでそうは進みません。

素直に香を取らず・・・
上図以下、☖2七歩成(下図)

王手で歩を成り捨てるのが好手です。
以下、☗同玉 なら☖2六歩(下図)と叩き・・・

以下、☗2八玉 なら☖2五飛 で好調ですし・・・
☗2六同玉 なら☖3五銀(下図)と手厚く迫り・・・

以下、☗2七玉 ☖2五飛 と先手で香を回収して後手ペースになります。
☖2七歩成 を玉で取ると危険なら☗同銀(下図)と取るしかないですが・・・

これにも厳しく・・・
上図以下、☖2六歩(下図)

玉頭を狙えば寄せを見据えて迫れます。
以下、☗2二香成 は☖2七歩成 ☗同玉 ☖2六歩(下図)と引きずり出し・・・

以下、☗同玉 ☖3五銀 ☗2五玉 ☖7五角(下図)と形を決めてから飛車を回収すれば・・・

☖2四飛 の詰めろが厳しく後手が勝てる流れです。
以下、☖3四玉 なら☗3三飛(下図)から・・・

以下、☗2五玉 ☖2四銀打 ☗1六玉 ☖2六歩(下図)と必至を掛けて勝ちになります。

どう受けても☖1五歩 から詰みですね。
☖2六歩 の叩きに飛車を取るのがダメなら☗同銀(下図)と取るしかありません。

上部を手厚くしてしまったように見えますが・・・
上図以下、☖2七歩 ☗同玉 ☖2五飛(下図)

玉を叩いてから香を取れば手が続きます。
上図以下、☗2五同銀 ☖2六歩(下図)

しつこく叩くのが受けを許さない好手です。
以下、下へ逃げると☗2七銀 までの詰みなので取るしかありません。
上図以下、☗2六同玉 ☖7五角(下図)

そこで飛車を回収するのが詰めろで迫る好手順です。
以下、☗同角 なら☖2八飛 ☗2七桂 ☖3五銀(下図)から詰んでしまいます。

以下、☗1六玉 ☖1五歩 ☗同桂 ☖2六飛成(下図)まで・・・

ピッタリした詰みですね。
角を取り返せないなら☗2八歩(下図)と受けるくらいですが・・・

上図以下、☖3五銀 ☗2七玉 ☖3九飛(下図)

銀で押し返し、角の利きを活かして下から飛車を打てば、一手一手の寄りになって後手の勝ちです。
以下、☗7五角 と角を取ってきたら☖2六香 ☗1八玉 ☖4九飛成 と狭い所へ追いやってから金を回収し・・・
☗3九同金 と飛車を取ってきたら☖同角成 ☗3八桂 ☖2二香(下図)と打ち・・・

歩が利かないスキを突いて迫れば勝ち切れます。
最後に 実戦の反省

今回の将棋、先手を持っていたのが私、後手はぴよ将棋の「ひよえ(1級)」です。
不慣れな相振り飛車とはいえ、筋の悪い手で形勢を損ね、アホみたいな王手飛車を食らってしまう酷い将棋でした。
「とりあえず美濃に入って飛車打ちに備えるしかないか」
「飛車角交換で済むし、囲いは残ってるからまだまだ頑張れるはず」
と思っていたのも甘かったです。
まさか☖2六歩(下図)の合わせで負けだったとは・・・

まったく見えてない弱さに嫌気が差しましたよ。
実戦は1級ならではの甘さで☗同歩 ☖同飛 ☗2七歩 ☖2二飛 と進み、寄せは見逃してくれたので逆転勝ちできましたが・・・
検討したらボロカスな負けだったのはキツかったです。
今度はここまで離されないように序盤からしっかり指したいですね。