感覚のズレた手を指して形勢を損ねた局面が下図です。

きのあ将棋の「あひるがあがあじごく(ゆるゆる)」との一局。
左辺の細かい攻防が一段落した所です。
ここからどうやって優位を築くかで腕が問われます。
実戦は「それだけはアカンやろ」という悪手を指し、形勢が後手有利(-300点)になってしまいました。
その反省は後半に書くので、まずは「次の一手」として正着を考えてください。
局面の急所を見極め、優位に立つ冷静な一手とは・・・
答えは数行下にあります。
次の一手の答え
正解は☗7六桂(下図)でした。
飛車を目標に左辺でポイントを上げるのが冷静な一手です。
以下、☖8一飛 と引けば☗8四歩(下図)と押さえ・・・

次に☗8五飛 を狙えば飛車の働きに差がついて先手がいいですし・・・
それを嫌って☗7六桂 に☖5四飛(下図)と横に逃げても・・・

素直に飛車を活用すれば・・・
上図以下、☗8五飛(下図)

飛車の働きがいい先手が良くなります。
以下、飛車成りを防ぐなら☖8四歩 と打ち、☗同桂(下図)と取った所で・・・

しつこく歩を使い・・・
上図以下、☖8三歩 ☗7二桂成 ☖8四歩(下図)

銀・桂 交換を受け入れて止める手はありますが・・・
上図以下、☗8六飛(下図)

飛車を引いておけば駒得できる先手が良いです。
後手の飛車は窮屈で使いにくいですし、自然な流れで優位に立った先手満足な形勢ですね。
油断ならないあひるの指し回し & 実戦で指したズレた一手
先ほどの局面に繋がる仕掛けの始まりが下図。
あひる独特の手順で2筋の歩を交換された変則的な序盤戦です。
その一歩を活かして・・・
上図以下、☗8六歩 ☖同歩 ☗8五歩(下図)

石田流らしく8筋の逆襲を狙いました。
この仕掛けはまあまあ通用するので、1つの攻略法になるかもしれません。
上図以下、☖8二飛 ☗8六飛(下図)

左辺が軽くなって気持ちいいですね。
上図以下、☖3三桂 ☗8四歩(下図)

8筋を放置したので歩を伸ばし
「このまま☗8三歩成 が入る楽勝パターンかな?」
と思ったら・・・
上図以下、☖8五歩(下図)

手筋の叩きを食らい、ゆるゆるレベルとは思えない展開に。
上図以下、☗8五同飛 ☖9三桂 ☗8九飛 ☖8五歩(下図)

的確な反発をされて少し焦りました。
ただ、これはこれでスキがあるので・・・
上図以下、☗9五歩 ☖同歩 ☗9四歩(下図)

桂を狙って先手ペースです。
以下、☖8四飛 ☗9三歩成 ☖同香(下図)と進んだ所で問題図に合流します。

ここが感覚のズレを痛感した局面。
☗7六桂 から「8四の飛」を目標に指すのが急所だったのに・・・
実戦で指したのは飛車交換を迫る☗8五飛(下図)だったからです。

いくらなんでも大雑把すぎ。
この手の攻防では飛車交換をして振り飛車が有利になる展開が多いんですが・・・
それが成立するのは
・相手陣が舟囲いなどの飛車打ちに弱い形
・自陣にスキがなく飛車打ちに強い形
の場合であって今回は当てはまりません。
局面を見れば
・後手陣は飛車打ちに強い
・先手陣にはスキがある
真逆の状態ですから・・・
その違いを直感的に察してないのはダメでしたね。
ここからあひる独特の指し回しに翻弄される形になりました。
厳しかったのは次の一手。
序盤に2筋の歩を交換してきた変則的な手が活き・・・
上図以下、☖2七歩(下図)

普通なら存在しない玉の叩きがあったからです。
以下、☗同玉 は玉が露出して気持ち悪く・・・
☗同銀 は「4九の金」が浮いて先手で飛車を打ち込まれるので・・・
指すなら☗3九玉 ですが・・・
実戦はここでもズレた手を選び・・・
上図以下、☗2七同銀 ☖8五飛 ☗同桂 ☖8九飛(下図)

一番ダメな展開に進みました。
「なんで飛車交換したの?」
って言いたくなる手順ですよね。
上図以下、☗3八銀 ☖2七歩(下図)

銀を引いて受けたのもイマイチ。
またしても玉を叩かれて良い所なし。
後手から見たら独自の手が刺さる気持ちいい展開ですね。
ここからヤケクソで指し、どうにか勝ちに繋がったのが昨日出題した「実戦詰将棋197」でした。
初心者向けの「ゆるゆるレベル」だから甘い手を指してくれたりはするけれど・・・
以前のように「あからさまな悪手」をバンバン指すわけじゃないから油断せず慎重に指さないとダメそうです。