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【きのあ将棋】後手番で「郷谷さん(上級)」を棒銀で攻略、疑問手の▲9四角 をとがめよう【角換わり棒銀】

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きのあ将棋の「郷谷さん(上級)」の攻略として、角換わり棒銀でよく見るパターンを紹介します。

後手番で角換わり棒銀をやるとけっこうな確率で疑問手を指してくるので、1つの勝ちパターンとして知ってもらえたらと思います。

仕掛ける前に玉をちょっと囲う

先手が「郷谷さん」、後手が「私」です。

上図は、シンプルに角換わり棒銀の駒組みをしている所です。

いつでも△9五歩 から仕掛けられるので、あとはいつ仕掛けるかが課題になります。

上図以下、▲6六銀 △4二玉 ▲3七桂 △9五歩(下図)

ちょっとだけ玉を囲ってから仕掛けるのが今回の疑問手を誘う罠になります。

ポイントは6一の金が浮いた状態にする事です。

何局か指してきた感じとしては、もう一手△3一玉 と囲ってから仕掛けた方が安全な気がしますが、今回は早めの仕掛けでどうなるかを紹介します。

棒銀は成立しない?疑問手が最善手と示されてワケが分からない

局後のAperyの検討では、この段階ですでに後手が不利という評価値が出ていました。(先手+400点)

AI目線で見ると角換わり棒銀は疑問みたいです。

上図以下、▲9五同歩 △同銀(下図)

棒銀の基本として、端から仕掛けた場合は上図のように銀から行くのが正しいと言われています。

仮に△9五同香 と香車からいくと▲9七歩(下図)と受けられて攻めが止まってしまうからです。

しかし、それはもう過去の話なのかもしれません。

Aperyが最善手として示したのは人間の世界では疑問手と言われている香車から行く手順だったからです。

ここから意外な手順で攻めが続きます。

上図以下、△8六歩(下図)

この歩の突き捨てから始まります。

上図以下、▲8六同歩 △8五歩 ▲9六歩 △同香 ▲同香(下図)

継ぎ歩から銀を捌くのが意外な手順でした。

先手はそれをさせまいと香車を狙いますが、ここから後手の攻めは続きます。

上図以下、△9五歩 ▲8五歩 △同銀 ▲8八香 △8六歩 ▲9五香(下図)

後手の攻めが空ぶったようですがまだ続きます。

上図以下、△9八角 ▲7七桂 △7六銀 ▲9九歩(下図)

先手の受け切りに見えるここから強引に攻めを成立させます。

上図以下、△8九角成 ▲9四角 △9二飛 ▲6一角成 △9五飛(下図)

評価値は先手が1000点くらい良いですが、無理だと思っていた形からここまで攻められれば上出来だと思います。

もしかしたら棒銀も改めて見直さないといけないのかもしれません。

郷谷さんの疑問手「▲9四角」を攻略する

上図は棒銀の基礎通り△9五同銀 と銀から攻めていった所です。

先ほど書いたようにここで香車からいく手順もあるみたいですが今回は普通にいきます。

上図以下、▲9五同香 △同香 ▲9四角(下図)

シンプルに棒銀で攻めると、郷谷さんはけっこうな確率でこの▲9四角 を指してきます。

△4二玉 と囲って6一の金を浮かせたのはこの手を誘うためです。これは疑問手なので的確にとがめると後手有利になります。

上図以下、△7二金(下図)

郷谷さん攻略にオススメなのはこの△7二金 です。

こう指すと高確率で次の一手を指してきます。

上図以下、▲7二同角成(下図)

角切りで局面がサッパリして指しやすくなります。

上図以下、△7二同飛 ▲7七桂 △8二飛(下図)

シンプルに飛車を8二に戻すのも普通ですがオススメの手です。

上図以下、▲7一銀 △9二飛 ▲8二金 △9四飛 ▲5八玉(下図)

△8二飛 と指すと、銀と金で飛車に絡んでくるこの手順になりやすいです。

軽く飛車を逃げて後手優勢です。

攻め合いになり意外と怖い

後手優勢とは言ってもここから攻め合いになり油断ならない展開になります。

上図以下、△9八香成 ▲4五桂 △4四銀 ▲6五桂(下図)

先手の桂馬が2枚とも急所に跳ね出してきてちょっと怖いです。ウッカリするとやられますね。

そしてここで私らしい筋悪で鈍足な一手が出ます。

上図以下、△9七飛成(下図)

ここは△8八成香 と捨てて、▲同金△9九飛成▲8九香△8六歩 と攻めるのがスピード感のある攻めでした。

△9七飛成 は成香を惜しんで速度を失った悪手ですね。

上図以下、▲5三桂左成 △同銀 ▲同桂成 △同玉 ▲8一金(下図)

桂馬をアッサリ清算してくれてちょっと楽になりました。ここから攻めます。

上図以下、△8八成香 ▲6八金 △9九竜 ▲5一銀(下図)

後手玉には余裕があるのでここから寄せにいきます。

上図以下、△7八成香 ▲6五桂 △5二玉 ▲6二銀左成 △4一玉 ▲7八金(下図)

ここでシンプルな決め手が出ます。

上図以下、△6九角(下図)

成香を惜しんだグダグダ攻めでしたが、最後に成香が活きて決まりました。

実戦詰将棋をお楽しみください

上図以下、▲6八玉(下図)

分かりやすい方に逃げてくれて解説しやすくなったので実戦詰将棋として出題します。

お時間のある方はここでスパッと詰ましてスッキリしてください。

答えは数行下に書きます。













では答えです。

上図以下、△7八角成(下図)

と角を切って詰みます。

まずは▲5八玉(下図)と逃げる変化から。

上図以下、△6七馬(下図)

と馬を捨てて詰みます。

▲4八玉 と右に逃げるのは△4九馬 ▲3七玉 △4八角 ▲同飛 △2七金 で詰むので取るしかないんですが・・・

上図以下、▲6七同玉 △6九竜(下図)

と下から竜で迫って詰みます。

▲5六玉 と上に逃げると△6四桂 ▲5五玉 △4四金 で詰むので・・・

上図以下、▲6八飛 △8九角 ▲7七玉 △7八金(下図)

で詰みます。

上図以下、▲6七玉 △6八金 ▲7七玉 △7八角成(下図)

で詰みです。

なので、最初の△7八角成 は▲同玉 と取るんですが△6九角(下図)で詰みます。

実戦はここで郷谷さんの投了となりました。以下、詰み手順です。

上図以下、▲6八玉 と逃げると△7八金 ▲5九玉 △4七角成 の開き王手で詰むので▲7七玉(下図)と逃げますが・・・

上図以下、△7八金 ▲同飛 △同角成 ▲同玉 △9八飛(下図)

と7八で清算して取った飛車を打ち、上図以下、▲7七玉 △8八飛成 で詰みです。

最後の最後はスパッと決まったのでまあまあな一局になりました。

もうちょっと終盤の入り口で攻めの速度を上げる感覚を身につけたいですね。

最後に

郷谷さんに角換わり棒銀をやると▲9四角(下図)の疑問手を打ってくることが多いです。

この手を指されたら△7二金 と受けて角を切ってくるパターンに持ち込むと優勢になれますよ。

△7二金 に対しては角切り以外にも▲9二歩 などの手はありますが、冷静に対応すればどれも優勢みたいです。

もし角換わりになった時は棒銀をお試しください。

郷谷さんと対局したくなった方は下記のリンクからどうぞ。

きのあ将棋の対局メニュー | GameMenu