朝起きたら「きのあ将棋」か「ぴよ将棋w」の上級や三段と一局指し、
「現状の直感はどんなもんか」
を試してるんですが、ここの所ずっと負け続けていました。
寝起きの頭ではイマイチ勝てないのが現状の棋力のようです。
しかし、今朝もいつも通り「寝起き将棋」をやったら
ギクシャクした将棋ながら勝つには勝った
ので、局後の検討で逃しまくった寄せや詰みに触れながら記事にしようと思いました。
・序盤のポイント
・やや強引な攻め
・定番の寄せ
・実は詰んでた終盤
など、ちょっとした攻略手順や終盤の練習になる問題を出すので、お時間のある方は暇つぶしにどうぞ。
桂頭を狙う攻め
先手が「郷谷さん(上級-)」、後手が「私」です。上図は、後手の「ノーマル三間飛車」に対し、郷谷さんが「▲4五歩早仕掛け」を狙った所です。
前に攻略記事を書いたように、三間飛車に急戦をやられた場合、ここまでの流れは定番ですね。
この手には次の一手が有効です。
上図以下、△5四銀(下図)
△5四銀 でシンプルに▲4五歩 を受ければ先手は仕掛けが難しくなります。
上図以下、▲6八金直 △6五銀 ▲7七金 △5四銀(下図)
▲6八金直 には△6五銀 の牽制をすると▲7七金 と受けてくるので、悪形に満足して△5四銀 と引き返します。
上図以下、▲3七桂 △5一角(下図)
そして本局のポイントが△5一角 です。
いつもは▲3七桂 には△4二飛 と回って無難に指していたんですが、AIで検討していたら△5一角 からさばきを狙う手も推奨されていたので試してみました。
ここから強引に攻めます。
上図以下、▲8六金 △3五歩 ▲同歩 △同飛 ▲4四角(下図)
郷谷さんは▲8六金 と角筋を通し、3筋での歩交換には▲4四角 で香取りを確定させましたが・・・
上図以下、△3四飛 ▲1一角成 △3六歩(下図)
後手も△3六歩 で桂を取れるので悪くありません。
上図以下、▲4七金(下図)
厚く3筋を受けた▲4七金 のタイミングで△3三角 とぶつけるのが正着でしたが・・・
上図以下、△3七歩成 ▲同金 △同飛成(下図)
「2枚の金が玉から離れて薄いからイケる」
と強引な飛車切りをしたのがちょっと指し過ぎで形勢は互角(150点)に戻ってしまいました。
上図以下、▲3七同銀 △3三角(下図)
ここで角をぶつけ、強引な攻めを続けます。
上図以下、▲3三同馬 △同桂 ▲6六銀(下図)
角交換の後に▲6八銀 なら互角だった所、▲6六銀 と上がったのが悪く後手有利(-700点)になりました。
上図以下、△7四桂 ▲3一飛 △6六桂 ▲同歩 △3九角(下図)
△7四桂 の両取りから△3九角 が決まれば手が続く後手が優勢です。
定番の必死を逃す

上図は、数手進んで寄せを狙える形になった所です。
AIはここで「後手勝ち」と読み切っていました。
「2八の飛車の横利きがあるから難しいかな?」
と思ったら、飛車を取って寄せる手順があったようです。
寄せ問題として出題するので、ここで先手玉を寄せ切ってください。
答えは数行下に書きます。
では答えです。
上図以下、△6七銀 ▲8八玉 △7八金(下図)
このシンプルな3手で寄っていました。
上図から▲9八玉 と逃げるのは△7九馬(下図)で寄りです。
以下、▲7八飛 と金を取るのは△同銀成 で必死・・・
▲9七角 は△8九馬 の詰み・・・
▲7七角 は△同金 ▲同桂 △8九角(下図)があります。
かといって△7八金 を▲同飛(下図)と取るのは・・・
上図以下、△7八同銀成(下図)
△7八同銀成 と迫り、取れば△5八飛 からの詰みなので簡単に寄っていました。
▲9八玉 と逃げても△7九馬(下図)で先ほどと同じ定番の必死形です。
以下、▲9七角 には△8九馬 ですし・・・
▲7七角 には△9七飛 ▲同桂 △8九馬 で詰みます。
実戦はこの寄せに気付かず△6七銀 ではなく△8五桂(下図)と指し・・・
▲8五同飛 と桂を取ってくれれば△6七銀 から寄せるつもりでしたが・・・
上図以下、▲8八玉 △3七桂成 ▲同飛成(下図)
そんな誘いに乗るわけなく、▲8八玉 とかわされた手に△3七桂成 と銀を取ったのがイマイチで、▲同飛成 と竜が受けに働いて怪しくなりました。
実は詰んでいた終盤1

上図は、どうにか先手玉に絡み、後手が勝ちになった局面です。
実戦では気づきませんでしたが、ここから先手玉が詰みます。
個人的にはちょっと見えにくかった「5手目の好手で詰み筋に持っていく手順」を考えてみてください。
答えは数行下に書きます。
では答えです。
上図以下、△8八銀打 ▲同飛 △同銀不成 ▲同玉 △8九金(下図)
8八で清算してからの△8九金 が詰みへ持っていく好手でした。
▲8九同玉 と取ると△6九飛(下図)が絶好の王手になります。
上図以下、▲9八玉 △9七香 ▲同玉 △9九飛成(下図)
△9七香 で上部へ誘い、△9九飛成 と迫れば、▲9八金 の合駒に△7九角成(下図)がピッタリで詰みます。
8八に合駒しても△同馬 で詰みです。
なので△8九金 は取れず、逃げるしかありません。
▲9七玉 と上へ逃げるのは△7九角成 から簡単な詰みなので▲9八玉(下図)と横へ逃げますが・・・
上図以下、△7八飛(下図)
1つ離して打つ△7八飛 が好手で詰みます。
▲9七玉 は△8八飛成 の詰みなので▲8九玉 と金を取りますが、△7九角成(下図)でピッタリ詰みました。
この詰みが見えなかった私は△4八歩(下図)と飛車筋を止め、終わりそうで終わらない終盤が続きました。
実は詰んでいた終盤2

上図は、先ほどの△4八歩 に▲8五金 と退路を広げた手に△8八銀打 から迫った局面です。
実戦はここで王手が続かないと思って△7七馬 と詰めろを掛けたんですが、AIで検討したらまたしても詰みがありました。
・退路封鎖の初手
・王手を続ける3手目
の連続好手で詰ます手順を考えてみてください。
答えは数行下に書きます。
では答えです。
上図以下、△8六金(下図)
この金捨てが退路封鎖の好手で詰みます。
上図以下、▲8六同歩 △8八銀不成(下図)
続く△8八銀不成 が玉を引き付ける好手です。
▲9八玉 には△9七香 ▲8八玉 △7七桂成 と迫れば詰むので・・・
上図以下、▲8八同玉 △7七桂成 ▲9八玉 △9七香(下図)
素直に銀を取るしかありませんが、△7七桂成 ~ △9七香 で玉を馬の射程へ入れれば・・・
上図以下、▲9七同玉 △7九馬(下図)
見事に王手が繋がって詰みました。
以下は、▲9八玉 に△8八馬 までですね。
△8六金 から詰むとは・・・
手はあるもんだな・・・と思う手順でした。
最後に
示されてみると本などで見かける定番の必死や詰みばかりで、これを逃しまくった自分が嫌になる一局でした。攻めっ気のある△5一角 ~ △3五歩(下図)を指す人間とは思えないほど攻めの手が見えてないっつーダサさ・・・
寝起きの頭でも直感ですぐ浮かぶようになりたいもんです・・・
あ、ちなみに終局は下図です。
先ほどの△8六金 の詰みを逃し・・・
△7七馬 と詰めろを掛けた手に▲4八飛 と歩を取られ・・・
詰まないので△9五歩 の玉頭攻めから地道に寄せて勝てました。
スパッと決まらない終盤を象徴する投了図ですね。