上図は「左美濃 vs 三間飛車」の将棋を検討していた時の局面です。
AIが示した△9七銀 という寄せの好手を▲同香 と取った所なんですが、ここで先手玉をキレイに詰ます11手詰めがありました。
上部へ逃がさずに仕留める見事な手順を考えてみてください。
答えは数行下の見出しで書きます。
実戦詰将棋の答え
では答えです。
上図以下、△9九角(下図)
この角捨てが好手で詰みます。
▲9八玉 なら△7八竜 ▲9九玉 △9八金 などの詰みがあるので取るしかありません。
上図以下、▲9九同玉 △9八金(下図)
隅に落としてから△9八金 と捨てるのが変化を許さないキレイな手順です。
上図以下、▲9八同玉 △7八竜 ▲8八金(下図)
王手で金を取り、▲8八金 の合駒には・・・
上図以下、△8六桂(下図)
「歩頭の桂」の手筋があって詰み形です。
▲9九玉 なら△9八金 ▲同金 △同桂成 までの詰みなので取りますが・・・
上図以下、△8六同歩 ▲8七金(下図)
今度は「一間竜」の手筋が決まり・・・
上図以下、▲9九玉 △8八金(下図)
最後は△8八金 までの詰みです。
「初手に角を捨てずにいきなり△9八金(下図)じゃダメなの?」
と思った方もいたと思いますが・・・
上図以下、▲7七玉(下図)
取らずに逃げられると詰みません。
確実に金を取らせるために△9九角 は必要な一手でした。
ただ、局面的には後手勝勢なのは変わらないので△9八金 が悪手でもないのが実戦詰将棋ならではのモヤモヤかもしれません。