上図は「きのあ将棋」の「郷谷さん（上級-）」に後手番で挑んだ時の終盤戦です。
今、▲８八金 と受けられた所ですが、ここで決め手がありました。
８七の成桂を拠点にして先手玉を３手で受けなしに追い込む好手を探してみて下さい。
答えは数行下の見出しで書きます。
寄せ問題の答え
では答えです。
上図以下、△７七角（下図）
この角打ちが要の成桂を残しながら攻め駒を足す好手です。
８八の金を釘付けにしているので受けが難しいですね。
以下、▲７七同金 なら△９八金（下図）までの詰みですし・・・
かといって▲８九香（下図）と守備駒を増やしても・・・
上図以下、△９八金（下図）
角の利きがあるので△９八金 を取り返せず詰みます。
最善の粘りは▲８九角（下図）と打つ手ですが・・・
上図以下、△９七成桂（下図）
冷静に銀を取っておけば先手に受けがなく必至になります。
以下、▲７七金 なら△８八金 までの詰み・・・
何もしなければ△８七桂 や△８八角成 までの詰みです。
正解手順は△７七角 ▲８九角 △９七成桂 の３手でした。
おまけ：実戦の進行で生じた５手詰め
実戦は△７七角 に▲８九玉（下図）と逃げましたが・・・
これには優しい５手詰めがあります。
答えは数行下に書くので詰みが見えたらスクロールしてください。
では答えです。
上図以下、△８八角成（下図）
シンプルに金を取れば詰みですね。実戦はここで郷谷さんの投了となりました。
以下、▲８八同銀（下図）と取るしかないので・・・
上図以下、△７八金（下図）
銀の弱点を突く金打ちから・・・
上図以下、▲９九玉 △８八金（下図）
隅に押し返せばキレイな形で詰みます。
最後に
弱体化した穴熊を再建しながら粘る▲８八金（下図）のような手には・・・
取るに取れない△７七角（下図）のような手が決め手になることがけっこうあります。
拠点になる駒を残しながら攻め駒を足すのが切れない寄せのポイントなので
「取られそうな駒を残しながら迫る手はないか・・・」
と考えるのが大切ですね。
粘られて決め逃しそうな時は「駒を足す一手」を探すと好手が見つかるかもしれませんよ。
