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【ぴよ将棋w】ピヨ馬(初段)を「先手番 中飛車」で攻略【早めの△8六歩をトガめる】

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今回は「ぴよ将棋w」の

Lv20 ピヨ馬(初段)

に「先手番 中飛車」で勝った一局を紹介します。

見所は

・早めの突き捨て△8六歩 をトガめる手順

・手薄な方から攻める▲1一角

・実戦詰将棋(5手詰め)

の3つです。

初段がやらかす定番のミスに乗って優勢になる手順をお楽しみください。


振り飛車を警戒する駒組み

先手が「私」、後手が「ピヨ馬(初段)」です。

初手から、▲5六歩 △3四歩 ▲5八飛 △4二銀(下図)

△4二銀 の相振り飛車感があるスタートになりました。

後手が飛車を振るなら

「左に玉を囲って引き角で押さえ込みを狙う形」

が個人的に指しやすいので、▲7六歩 を突かず様子を見るのが今のパターンです。

上図以下、▲5五歩 △4四歩 ▲6八銀 △4三銀(下図)

後手が方針を決めるまで待ちます。

上図以下、▲9六歩 △8四歩(下図)

▲9六歩 は「手待ち」をしながら「後に▲9七角と使う含み」を持たせる一手です。

ここで△3二飛 と振れば▲5七銀 ~ ▲7九角 のように指すつもりでした。

本譜は△8四歩 と居飛車を宣言してきたので普通の振り飛車に進めます。

上図以下、▲7六歩 △4二玉 ▲4八玉 △8五歩 ▲7七角(下図)

居飛車には▲7六歩 と角道を開け、▲7七角 の受けを用意するのが形ですね。

上図以下、△6二銀 ▲3八玉 △5二金右 ▲2八玉(下図)

玉を安定させに美濃に囲っていたら、ここで後手から疑問手が出ました。


「ぴよ将棋w」定番、早めの突き捨て△8六歩

ここで△7四歩 ~ △7三銀 なら良い勝負だった所・・・

上図以下、△8六歩(下図)

かなり早めに飛車先の突き捨てを入れてきました。

他の戦法でもそうでしたが、「ぴよ将棋w」の初段前後のAIは変なタイミングで△8六歩 の突き捨てを入れてくる傾向があります。

本局も攻めの形が整ってない所での突き捨てだったので、これを的確にトガめれば優勢になれそうです。

上図以下、▲8六同歩 △6四歩 ▲5七銀(下図)

定番のトガめ方は▲8八飛 と「向かい飛車」にして▲8五歩 ~ ▲8四歩 と8筋逆襲を目指す形になります。

それを実現するために▲5七銀 と上がって▲8八飛 を見せるのが有力です。

上図以下、△3二玉(下図)

後手としては8筋方面に手を掛けなければいけない所で玉の囲いを急いだので・・・

ここで狙い通り▲8八飛(下図)と回れば8筋を受けるのが難しく先手有利でした。

しかし、本譜は▲3八銀(下図)と美濃の完成を優先したため・・・

後手に△7四歩 と受けに回る猶予を与えてしまいました。

△7四歩 は▲8八飛 に△7三桂(下図)を用意した手で、これなら形勢は互角だったようです。

本譜は△7四歩 ではなく△6三銀(下図)と上がったので・・・

上図以下、▲8八飛(下図)

先手にとって悪くない形で向かい飛車に振ることができました。


8筋から攻め込む

ここからピヨ馬の疑問手もあって先手の攻めが成功します。

上図以下、△4二玉 ▲8五歩 △7四銀 ▲8四歩(下図)

△4二玉 が戦場に近づきながら手損する疑問手です。

これには▲8五歩 と突けば先手ペースになります。

8筋を受ける△7四銀 が一手遅いですね。

上図以下、△1二香 ▲7五歩(下図)

▲8三歩成 が入れば勝ちなので▲7五歩 と銀に働きかけて8三への利きをそらすのが早いです。

上図以下、△6三銀 ▲8三歩成(下図)

本譜は△6三銀 と引きましたが、△7五同銀 でも▲8三歩成 で先手優勢です。


確実な攻めで寄せ切る

後手の飛車を完全に封じ、大差で終盤戦に入っています。

あとは焦らず寄せるだけです。

上図以下、△6二飛 ▲8二歩 △3三角 ▲8一歩成(下図)

桂を取って▲7三と を狙うのが早いと判断して▲8二歩 から攻めます。

上図以下、△2四角 ▲5八金左 △5七角成 ▲同金 △3二玉(下図)

△2四角 ~ △5七角成 は暴発気味の一手ですね。

上図以下、▲7三と △7六銀(下図)

角を切って入手した銀で攻め駒を責めるのが後手の狙いだったようです。

この手には▲6二と と踏み込み、△7七銀成 ▲8二飛成(下図)と指すのが最善だったようですが・・・

本譜は無理をしない▲9五角(下図)からゆっくり寄せていきました。

上図以下、△6一飛 ▲8二飛成 △4二金寄 ▲7一と(下図)

▲6二と と踏み込んだ変化と比べると重い感じがありますね。

でも、駒損がなく攻め込めるのでこちらの方が安全だとは思います。


寄せの決め手▲1一角

飛車か銀をボロっと取れる展開で先手勝ちになっています。

どう決めるかが問われる局面ですが・・・

上図以下、△7一同飛 ▲同竜 △5二銀右(下図)

局後の検討で本譜では逃した明快な決め手を示されました。

上図以下、▲1一角(下図)

金銀の壁を無視して手薄な2筋方面から迫る▲1一角 が好手だったようです。

▲2二飛 の打ち込みを受ける△3一金(下図)には・・・

上図以下、▲3一同竜 △同玉 ▲2二金 △4一玉 ▲3一飛(下図)

の詰みがありますし・・・

△3一玉 と王手を避けても▲6二と で一手一手です。

▲1一角 が指せていれば短手数の勝利でしたね。

本譜は▲6二と(下図)と普通に迫ったので・・・

上図以下、△8八歩 ▲8一飛 △8九歩成 ▲5一と(下図)

金銀の壁を相手にする鈍足の寄せになりました。


実戦詰将棋の出題

上図は平凡な寄せで迫って詰みが生じた局面です。

ここから5手で詰ますシンプルな手順を考えてみてください。

答えは数行下に書きます。









では答えです。

上図以下、▲3一竜 △4三玉 ▲3五桂(下図)

▲3一竜 と普通に王手を掛ければ△4三玉 と逃げるしかありません。

そこで▲3五桂 と捨てるのが空間を空ける桂捨ての好手で・・・

上図以下、△3五同歩 ▲3四金(下図)

空いたスペースに▲3四金 と打てば詰みです。


最後に

「ぴよ将棋w」の初段前後のAIは△8六歩(下図)と早めに飛車先の歩を突き捨てる疑問手を指す傾向があるので・・・

素直に▲8六同歩 と応じてから▲8八飛(下図)と回って8筋の逆襲を狙えば優勢になれます。

振り飛車をやった時に△8六歩 をやられた時はお試しください。