この記事は、下記リンクの「宇氏 みう香（中級）」を攻略する記事の続きです。
【きのあ将棋】先手番で「宇氏 みう香（中級）」を攻略！ 角換わり棒銀で出る２つのクセを誘おう - ダメ人間ブログ【ニートの愚痴と将棋の記録】
上記リンクの記事は、序盤に▲７八銀（下図）と上がって作った△８八角 と打てるスキに乗ってこなかったパターンでした。
今回は、△８八角 と打ってきて手損を回避できた場合の指し方を紹介します。
基本的な攻略法は前回と同じなので、詳しくは上記リンクの記事を参照してください。
序盤のおさらい
先手が「私」、後手が「宇氏 みう香」です。初手から、▲７六歩 △３四歩 ▲２六歩 △３三角（下図）
みう香がやってくる△３三角戦法をスルーして普通の角換わりに進めます。
上図以下、▲２五歩 △３二銀 ▲３八銀 △６二銀（下図）
上図以下、▲３三角成 △同銀 ▲７八銀（下図）
▲７八銀 と上がって△８八角 のスキを見せる所までは同じです。
今回は、ここからすぐに誘いに乗ってきた場合の手順を紹介します。
△８八角 にはシンプルに棒銀へいく
△８八角 を誘っている上図。
角打ちのスキに乗ってくるタイミングは色々ですが、すぐに打ってきてくれると分かりやすいです。
上図以下、△８八角（下図）
この手に対しては定番の対応をします。
上図以下、▲７七角 △同角成 ▲同銀（下図）
▲７七角 の合わせから銀で取れば手損が解消されて得になります。
ここから手の遅れを解消したメリットを活かして早めの棒銀へいきます。
上図以下、△６四歩 ▲６八玉 △３二金 ▲２七銀（下図）
▲６八玉 と一手囲い、６七の地点をカバーして後の△４五角 の筋を消しておきます。
上図以下、△６三銀 ▲２六銀 △５四銀 ▲１五銀（下図）
前回の攻略では後々△３八角 の打ち込みを誘うために▲５八金右 と指しましたが、この形の場合は普通に攻める方が分かりやすいです。
上図以下、△４二玉 ▲２四歩 △同歩 ▲同銀 △同銀 ▲同飛 △２三銀（下図）
銀交換から△２三銀 と打たれるのは定番の流れですね。
上図以下、▲２八飛 △３三角 ▲２五歩（下図）
△２四歩 を打たない欠点を突き▲２五歩 と拠点を作っておきます。
上図以下、△７二金 ▲４六角（下図）
直接▲２四銀 と打ち込む手もありますが、△７七角成 ～ △１二銀 とされるとちょっと空ぶった感があるので▲４六角 で牽制します。
ただ、別に手は繋がるので▲２四銀 でも大丈夫です。
この辺は好みですね。
角を活かして２筋の攻略をする
角で２四の地点を睨んだ上図。
ここから軽く受けてくるのがよく見る手順です。
上図以下、△３五歩（下図）
「大駒は近づけて受けよ」
の格言を実現する振り飛車のような軽い歩突きで受けてくるのが定番です。
上図以下、▲３五同角 △５二玉 ▲２四歩 △１四銀（下図）
誘いに乗って歩を取り、角筋を活かして▲２四歩 と伸ばします。
今回は△１四銀 と逃げましたが、ここは角を近づけた狙い通り△３四銀 と角に当てて逃げる手もあります。
ただ、どちらの手でも次の一手は同じです。
上図以下、▲２三銀（下図）
ガツンと銀を打ち込む分かりやすい攻めが強烈です。
上図以下、△３一金 ▲１四銀成 △３四歩 ▲４六角（下図）
２筋の突破が約束されたので△３四歩 の角取りには冷静に角を引けば先手優勢です。
上図以下、△１四歩 ▲２三歩成 △７七角成 ▲同桂 △４五銀打（下図）
角取りに銀を打たれましたが、慌てずゆっくりいけば問題ありません。
上図以下、▲６四角 △６三銀 ▲８六角 △５四銀引（下図）
手番が回ってきたのでここから寄せにいきます。
Apery推奨の光速の寄せ
落ち着いた局面で手番が回ってきた上図。
寄せにいきますが、ここで私らしい筋悪な鈍足の寄せが出ます。
上図以下、▲３二と △同金 ▲２一飛成 △４一銀 ▲２四桂（下図）
「と金」を捨てて飛車を成り込み、金を攻める▲２四桂 で悪くありませんが、ここは▲２四桂 ではなく▲６一銀（下図）と打つ方が早い寄せでした。
以下、Aperyが示した一例です。
上図以下、△６一同玉 ▲４一竜 △５一銀 ▲２四角（下図）
後手に持ち駒がないので△６一同玉 の所で△５一玉 のように逃げても▲２四角 の筋が受からず先手の勝ちでした。
こんなに分かりやすく早い寄せがあったとは・・・
局面全体をよく見てないとダメなのが分かりますね。
筋が悪い鈍足の寄せ
局面を戻します。
Aperyのお手本を見てもらった所で、反面教師として私のショボい寄せをご覧ください。
上図以下、△４二金 ▲３二銀 △２八歩 ▲４一銀成（下図）
決め手に欠ける地味な寄せですね。
上図以下、△４一同金 ▲３二桂成 △５一金 ▲５三角成（下図）
ここで「宇氏 みう香」の投了となりました。
上図以下、△５三同玉 ▲５一竜 △５二銀 ▲４二角（下図）
と迫れば詰みます。
上図以下、△４四玉 ▲３三銀 △３五玉 ▲３六金（下図）
までの詰みです。
手数が伸びてダラダラした印象の平凡な寄せでした・・・
最後に
中級の「宇氏みう香」に▲７八銀 で△８八角 を誘い、もし角を打ってきたら▲７七角（下図）と合わせて手損を解消してください。
あとは普通に棒銀にいって△２三銀（下図）を誘って△２四歩 を打ってこないクセを利用すればOKです。
今回の手順のように▲２五歩（下図）の拠点を作って２四 ～ ２三の地点をガリガリ攻めれば勝ち切れます。
みう香に対する平凡な勝ちパターンとしてお試しください。
