今回は、角交換四間飛車を学ぶ1冊目としてオススメな本
「角交換四間飛車を指しこなす本」
のレビューをしたいと思います。
この本は「角交換四間飛車」を指すなら必須となる
・序盤の基礎知識
・この戦法の方針
・攻め方、受け方
・指す上で必要な感覚
などの基本を一通り学べる内容になっています。
「角交換四間飛車を基本から学びたい」
「見よう見まねで指してるけど何か上手くいかない」
「この戦法ならではの攻め筋や感覚を知りたい」
といった「角交換四間飛車」に興味があって1から学びたい級位者 ~ 初段前後の方にオススメですね。
この記事では、「角交換四間飛車」の知識がほぼ0の私が
・一通り読んだ感想
・収穫のあった部分
を書いていくので、購入を迷っている方の参考になれば嬉しいです。
「次の一手」方式での解説
この本は、四間飛車を指すなら外せない名著「四間飛車を指しこなす本」
と同じで「次の一手」方式での解説になっています。
「次の一手」というのは、局面を示されて
「ここでどう指しますか?」
と問われる形式の問題のことです。
例えば、下図のような局面を出され・・・
「ここで角交換四間飛車にするにはどう指しますか?」
という質問を元に次の一手を考え、手を決めてから答えが書いてある次のページに進む感じです。
本当に上図のような序盤から始まり、中盤までの要所となる局面ごとに「的確なヒント」を元に出題されるので、
・手の流れを覚えやすい
・この戦法で必要な感覚を学べる
・有利になる形、不利になる形の違いが分かる
といった感じで、抑えておくべきポイントをスムーズに理解することができます。
個人的には何となく読み進めてしまう定跡書と違い、自分で考えてから進むのが実戦に近い感覚になり、急所の一手が記憶に残りやすい気がします。
「戦法の基礎を学ぶ本は全て「次の一手」方式で出して欲しい」
と思ってしまうくらいメチャクチャ分かりやすくて読みやすかったですね。
「角交換 四間飛車」で必要な知識はバッチリ覚えられる
「角交換 四間飛車」を指すなら・角交換にいくタイミング
・飛車先の歩交換への対応
・角打ちのスキを作らない駒組み
・左銀・左桂の使い方
・基本となる攻め筋と理想的な形
・この戦法では定番の手筋
・逆棒銀にいける形・いってはダメな形
・居飛車からの反撃への対応
・飛車交換をしていい形・ダメな形
といった基本的な知識が必要になるんですが、この本ではこれらについてバッチリ学ぶことができます。
これ1冊を完璧に理解すれば「角交換四間飛車」で初段になるのも夢じゃありません。
個人的にこの本で収穫があったのは
「逆棒銀にいってもいい形かダメな形か」
を知れたことです。
イマイチ上手くいかないことがあったんですが、その理由がハッキリ分かりましたから。
ちなみに「逆棒銀」というのは、下図のような局面から・・・
上図以下、▲8六歩 △同歩 ▲同銀(下図)
という感じで振り飛車側から飛車先の逆襲を目指す形です。
角交換振り飛車ではよく出てくる攻め筋なんですが、銀を挟んで飛車が向かい合った状態なので技が掛かりやすく、ヘタすると反撃されてピンチに陥ることもあるのでしっかり基本を知る必要があります。
この本を読む前は「成功する時と失敗する時の違い」がよく分かってなかったんですが、
・「成功する形」と「失敗する形」の違い
・居飛車からの反撃手順
を学べたことで
「逆棒銀は危険だからやってはダメ」
という形が明確に分かりました。
ちょっとした形の違いで形勢が大きく変わる将棋の面白さを知れた感じですね。
居飛車からの反撃手順も教わらなければ浮かばない手があり、普段は居飛車党の私にとっても役立つ情報でした。
もし私が居飛車側を持った時、相手が「失敗する形」から攻めてきたら上手く対処して勝勢に持っていきたいですね。
最後に
「角交換四間飛車を指しこなす本」は、角交換をした振り飛車で必要になる
「独特の感覚」
をしっかり学べるので
「角交換 四間飛車を基本から学びたい」
「実戦でやってるけどイマイチ上手くいかなくて困ってる」
といった5級 ~ 初段くらいの方にとって
「タイトル通り角交換四間飛車を指しこなすための手助け」
をしてくれる最高の本になっています。
読む前と後で指し方に明確な違いが出る
ので「角交換四間飛車」を学ぶスタートとして自信を持ってオススメできます。
答えを丸暗記するくらい飽きるまで読み、基本となる手順と感覚を身につければ的確に急所が分かって指すのが楽しくなると思いますよ。
対応を間違えやすい5級 ~ 初段 くらいの相手にはガッツリ勝ち星を稼げると思いますし、この本をキッカケに「角交換四間飛車」を得意戦法にしてみてはいかがでしょうか。