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【ぴよ将棋w】vs ピヨ幸(三段+)「右玉」らしい反撃の一手を紹介【5三を狙う桂跳ね】

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今回は「ぴよ将棋w」の「ピヨ幸(三段+)」に

右玉

で挑んだ一局の検討でAIが示した

反撃を狙う桂跳ね

が見事だったので紹介します。

単純な攻めを跳ね返しながら優勢になる一例としてお楽しみください。


まずは凡人の受けから・・・

先手が「私」、後手が「ピヨ幸(三段+)」です。

久しぶりに「ピヨ幸」と対局したら、序盤から△6四歩(下図)と速攻を匂わせる一手を指され・・・

△6五歩 を警戒しながら駒組みをする将棋になった結果、最近マイブームの「右玉」(下図)に進みました。

次に▲2九飛 と引ければまあまあの体制になりますね。

そのまま後手が仕掛けを見送れば▲2六歩 ~ ▲2五歩 と2筋から反発する手も狙えてペースを掴めそうです。

それを嫌ったのかピヨ幸はここで△6五歩(下図)と仕掛けてきました。

対局中は

「飛車を引く前だから▲6九飛 と回る手もないし・・・」

「2筋の歩も伸びてないから玉頭から反発もできない・・・」

「どうやって受ければいいんだろ・・・」

って感じでしたが、局後の検討では△6五歩 の瞬間に先手有利(約600点)と示されたのでこの手は無理筋だったようです。

本譜はとりあえず▲6五同歩(下図)と取り・・・

「△7七角成 なら▲同桂 で△6五銀 を防げるから悪くない」

という定番の形を目指したら・・・

上図以下、△6五銀(下図)

角交換はつまらないと判断したピヨ幸は歩を取ってきました。

この場合、2筋の歩が伸びてれば継ぎ歩の反撃を狙うのがいつものパターンなんですが、今回はあいにく伸びてません。

コレといった反撃が見えなかったので

「悪手っぽいけど、ここは▲6六歩 と収めるのが無難か・・・」

と弱腰になりかけた所で

「いや、角は交換しておいた方がいいよな・・・」

と少し持ち直し・・・

上図以下、▲3三角成(下図)

角交換から・・・

上図以下、△3三同桂 ▲7七桂(下図)

定番の桂跳ねで銀に当て・・・

上図以下、△5四銀 ▲2九飛(下図)

銀を引かせてから▲2九飛 と形を整える順を選びました。

コレはコレで評価値が400点くらいなので悪くありませんが、最善を尽くした時より200点も低いのでイマイチです。

AIが示す手順とどこかに違いがあったんですね。


形勢を分けるのは△6五同銀(下図)と歩を取られた局面でどう指すかのようです。

ここからどうすれば明確に先手有利の局面に持ち込めるのか・・・

AIが示した見事な手順を紹介します。


桂を跳ねるのが上手い

AIは盲点になっていた一手から優勢を築きます。

上図以下、▲4五桂(下図)

角に当たるタイミングで桂を跳ねておくのが上手い一手でした。

・2筋での継ぎ歩
・△4四歩型 に▲4五歩 と仕掛ける

といった「歩を交換しながら桂を跳ねる手」しか頭になかった私には盲点でしたね。

角が向かい合ってるので△7七角成(下図)と角交換されたら空振ってしまいそうですが・・・

上図以下、▲7七同桂 △5四銀 ▲6四角(下図)

▲7七同桂 が銀に当たって手番を握れるため、▲6四角 と飛車取りに先着できて桂を取られる心配はありませんでした。

「飛車取り」と「▲5三桂不成」

の両方を上手く受けるのが難しく、これで600点以上の有利な局面を見込めます。

ここから

・△7三角
・△8三飛
・△9二飛
・△7一角

といった応手への手順を紹介しますね。


△7三角 と受けた場合

△7三角(下図)と飛車取りを受けた場合は・・・

上図以下、▲5三桂不成(下図)

狙い通り▲5三桂不成 から駒得ができます。

これが王手で入るのが気持ちいいですね。

上図以下、△3一玉 ▲7三角成 △同桂 ▲6一桂成(下図)

どう対応されても角を取ってから金を取れば先手優勢です。


△8三飛 と逃げた場合

△8三飛(下図)と飛車をかわしながら5三を受けた場合は・・・

上図以下、▲9一角成 △4四歩 ▲5三桂不成(下図)

▲9一角成 と香車を取っておけば先手ペースです。

そこで△4四歩 と桂を取りにきた場合は▲5三桂不成 とアッサリ捨てるのが好手になります。

以下、△5三同銀 なら▲5六香 の田楽刺しが決まりますし・・・

△5三同飛 なら▲8一馬(下図)と駒得しておけば先手有利の終盤戦に入れます。

以下、△5五桂(下図)のような反撃には・・・

上図以下、▲2九飛 △4七桂成 ▲同金(下図)

自陣にスキを作らないように対応すれば大丈夫です。

後は▲6六桂 などの馬と連携した形で攻めていけば優勢をキープできます。


△9二飛 と逃げた場合

△9二飛(下図)と香取りを受けた場合は・・・

上図以下、▲5三桂不成(下図)

普通に桂の両取りを掛けて駒得しておけば先手優勢です。


△7一角 と受けた場合

△7一角(下図)と強引に受けてきた場合は・・・

上図以下、▲6五桂(下図)

左桂も活用して攻めるのが好手です。

△6五同銀 と取れば▲8二角成 △同角 ▲6三飛(下図)金・銀両取りが決まります。

なので、桂を取らずに△6二金(下図)と受ける手が推奨されましたが・・・

上図以下、▲5三桂左成(下図)

桂を飛び込めば先手優勢になります。

上図以下、△5三同銀 ▲同桂成 △同金(下図)

桂と金駒を交換しながら形を乱し・・・

上図以下、▲8二角成 △同角 ▲6一飛(下図)

飛車を取って▲6一飛 と打ち込めば後手陣は崩壊です。


▲4五桂 と跳ねただけで一気に攻め筋が増えた見事な手順でしたね。


▲4五桂 に△4四角 と逃げる手もある

局面を戻します。

上図は、△6五同銀 に▲4五桂 と跳ねた所です。

ここで△7七角成 と角交換をするのは先手を取られながら攻められて後手敗勢になるため違う手が求められます。

「違う手って言っても角交換以外に有力な手なんてある?」

という感じではあるんですが、劣勢ながらも「受けの手筋」として使える一手をAIが示していたので紹介します。

上図以下、△4四角(下図)

1つ上がって角をかわすのがちょっと上手い一手です。

上図以下、▲4四同角 △同歩(下図)

今度は先手から角交換をすることになり、角を取り返した手が桂取りになるのが先ほどと違います。

形によってはこれが有力な受けになることがあるんですが・・・

上図以下、▲5五角(下図)

今回は▲5五角 と飛車取りに打つ手が厳しく先手ペースになります。

飛車取りを受ければ▲4四角(下図)と出て・・・

▲1一角成 と▲5三桂(不)成 を見せれば後手は受けが難しいですから・・・

でも△4四角 は相掛かりなどで有効なことがあるので覚えておいて損のない一手です。

角交換を迫られてもすぐ交換せず、ちょっと考えるのは大切ですね。


最後に

ピヨ幸(三段+)との一局から

右玉の有力な反撃

を紹介してみました。

単純に△6五歩(下図)と仕掛けてきたら・・・

すんなり▲6五同歩(下図)と取り、角交換を含みに指せば受かることが多いです。

今回のように「先手で右桂が跳ねられる」なら角交換の前に▲4五桂(下図)と攻め駒を足すのが決め手になるパターンもあるので・・・

単に受ける前にちょっと反発する手を考えるのは大切ですね。

もし右玉を持って似たような感じで仕掛けられた時は、AIが示した手順を参考に反撃してみてください。