今回は「ぴよ将棋w」の
Lv12 ピヨ介(6級)
に後手番で挑み46手で勝った「一手損角換わり」の一局を紹介します。
見所は
・速攻の早繰り銀を受ける四間飛車
・詰めろ飛車取りの決め手
の2つです。
疑問手に悪手を返されて助かった面もありますが、6級を攻略するちょっとしたヒントとしてお役に立てれば嬉しいです。
一手損角換わりの序盤
先手が「ピヨ介(6級)」、後手が「私」です。初手から、▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △3二金(下図)
お互いに角道を開けあった時に▲2六歩 とされたら△3二金 と上がるのが個人的にパターン化してる手順です。
横歩取りが苦手なので避けている意味合いが強いですね。
上図以下、▲2五歩 △8八角成 ▲同銀 △2二銀(下図)
▲2五歩 には△8八角成 の角交換から△2二銀 と受けるのが形です。
上図から▲2四歩 △同歩 ▲同飛(下図)と一歩交換される手が気になるかもしれませんが・・・
上図以下、△3五角(下図)
それには飛車取りと角成りを狙う△3五角 の反撃があるので後手有利になります。
級位のひよこなら稀に一歩交換にくることがあるので、その時は△3五角 で撃退してください。
早繰り銀 模様の駒組み
ここで▲2四歩 の一歩交換は無理なので駒組みが続きます。
上図以下、▲3八銀 △3三銀(下図)
△3三銀 と受ければ一安心ですね。
ここから先手がどう指すかで将棋の方針が変わります。
上図以下、▲3六歩(下図)
▲3六歩 は、次に▲3七銀 や▲3七桂 から早い攻めも視野に入れた油断ならない一手です。
「ここで△5五角(下図)と打てば飛車・銀の両取りじゃない?」
と思った人がいるかもしれませんが、それは▲3七銀(下図)で受かるので無効です。
角を打ったのに成果が上がらず、逆に目標にされて負担になる可能性があるので△5五角 は打たない方がいいですね。
早繰り銀を受ける四間飛車
本譜は△5五角 ではなく△7二銀(下図)から無難な駒組みで様子を見ました。上図以下、▲7七銀 △6四歩 ▲6八玉 △6三銀(下図)
△6三銀 と腰掛け銀模様で待機し、先手の動きを伺います。
上図以下、▲3七銀 △4四歩 ▲4六銀 △4二飛(下図)
▲3七銀 で早繰り銀が確定したので、△4四歩 ~ △4二飛 で速攻を待ち構えます。
次に無条件で△4五歩 と突ければ速攻を封じて後手の主張が通るので・・・
上図以下、▲3五歩 △4五歩(下図)
▲3五歩 と仕掛けるのが流れですが、△4五歩 の反発で簡単に速攻を許しません。
上図で▲3四歩 と突っ込んでくれば
・△4六歩 と激しく攻め合う変化
・△3四同銀 と受け寄りに進める変化
に分かれますが、本譜は▲5五銀 と逃げたので△3五歩(下図)と歩を取ってやや後手持ちの展開になりました。
これなら速攻を回避できたので悪くないですね。
疑問手に悪手を返されて助かる
上図以下、▲5六歩(下図)
ここが本局の分かれ目でした。
正着は△3六歩 と飛車のコビンを牽制する手や、△7四歩 で駒組みを進める手でしたが・・・
上図以下、△4三金(下図)
△4三金 と上がったのがいつもの筋悪で形勢を損ねました。
この手は△5四歩 と5五の銀を追い返す手を指した時に▲5三角 と打たれる手を受けた意味や、△2二飛 から逆棒銀を狙う含みがあるんですが、どちらも狙いとしてはイマイチです。
シンプルに▲6六銀引 と引かれればこれからの将棋でした。
しかし、6級ということもあり▲6六歩(下図)の悪手を指してきたので・・・
上図以下、△5四歩(下図)
銀を捕獲して後手優勢になりました。
上図以下、▲9六角 △7二金(下図)
このまま銀を取られたら終わりなので▲9六角 から動いてきますが・・・
上図以下、▲6三角成 △同金(下図)
平凡に受けておいて後手優勢です。
上図以下、▲2四歩 △同歩 ▲7八玉 △5五歩(下図)
無事に銀を取れて一段落しましたね。
詰めろ金取りを逃したけれど・・・
上図以下、▲5五同歩 △5六角(下図)
▲5五同歩 と応じてきたので空いたスペースに△5六角 と打ち込む嫌な王手が決まりました。
もし▲6七銀 と打ってくれれば攻め手がなくなるので△4七角成 からゆっくり指して後手勝勢です。
上図以下、▲8八玉 △5三歩(下図)
本譜は▲8八玉 と逃げた手に△5三歩 と打って▲5四銀 を受けましたが、ここは△6七角打(下図)の詰めろ金取りで後手の勝ちだったようです。
これは気持ちいい一手ですね。
こういうのを逃すのがダメな所ですが、本局はこの手を逃したことで数手後にもっと良い手が決まることになります。
詰めろ飛車取りが決まる
決め手を逃した△5三歩ですが・・・
上図以下、▲5八金右 △4六歩 ▲2七飛(下図)
次の△4七歩成 を▲2七飛 と飛車で受けたので・・・
上図以下、△4五角打(下図)
飛車取りと△8九角成 の詰みを狙う△4五角打 が刺さり・・・
上図以下、▲2六飛 △8九角成(下図)
▲2六飛 と飛車を逃げたため△8九角成 で詰み、ここでピヨ介の投了となりました。
6級の甘さに助けられた感ありまくりの勝利でしたね。
最後に
一手損角換わりでは▲3六歩 ~ ▲3七銀(下図)から速攻の早繰り銀を狙われるのが怖いですが・・・△4四歩 ~ △4二飛(下図)と四間飛車で受けるのはけっこう有効なのでオススメです。
△4五歩(下図)の反発から4筋での反撃も狙えますし、銀矢倉で受けるよりも抵抗力があって悪くないですから。
速攻に悩んでるならちょっとお試しください。