今回は「ぴよ将棋w」の
Lv10 ピヨ太(8級)
に「先手番ノーマル三間飛車」で挑み
49手
で勝った一局を紹介します。
・しっかり玉を囲ってから攻める
・相手のミスで生まれたスキを突く
といった基本的な指し方であっさり勝った将棋をお楽しみください。
慌てずに美濃囲いへ
先手が「私」、後手が「ピヨ太(8級)」です。初手から、▲7六歩 △8四歩 ▲7八飛 △8五歩 ▲7七角(下図)
まずは▲7八飛 と三間飛車に振り、飛車先の歩を▲7七角 と受ける定番のスタートです。
上図以下、△3四歩 ▲6六歩 △6二銀 ▲6八銀(下図)
▲6六歩 と角交換を避け、銀上がりにはこちらも銀を上がります。
序盤は相手の動きに合わせる感じで動くのが無難ですね。
上図以下、△4二玉 ▲4八玉 △3二玉 ▲3八銀 △7二飛(下図)
後手が玉を囲うならこちらも同じように囲います。
そして本局最初のポイントが上図の△7二飛 です。
ちょっと変なタイミングですが、7筋からの攻めを見せているので少し対応します。
上図以下、▲6七銀(下図)
これから攻められそうな角頭をカバーしておけばとりあえず大丈夫です。
上図以下、△4四角 ▲5八金左 △1四歩 ▲1六歩(下図)
△4四角 にはすぐに▲5六銀 といきたくなるかもしれませんが、△3三桂 とされると続く手も難しくなります。
ヘタに動くと反動がキツくなるので、動くなら自玉をしっかり囲ってからがいいですね。
何気ない手に見える▲1六歩 は、玉の懐を広げる大切な一手です。
終盤 左側から攻められた時に▲1七玉 の逃げ道があれば金駒が2枚以上多く必要になることもあるので、一手で得られる価値が高く、突けるなら突いた方がいいです。
上図以下、△4二銀 ▲3九玉 △3三桂 ▲2八玉(下図)
▲2八玉 まで囲えれば序盤の駒組みは完了です。
ここからは安定した玉によって強い戦いができます。
初心者の頃はヘタに速攻を狙わず、
「しっかり美濃囲いに組んでから仕掛ける」
というのを守った方があっさり負けるリスクも減って勝ちやすくなると思いますよ。
後手のミスをトガめる

先手の玉が安定して一段落した上図。
ここから「ピヨ太」の無理攻めをトガめて勝勢に持っていきます。
上図以下、△2五桂(下図)
いきなりの桂跳ねですが、これは無理筋です。
上図以下、▲5六銀 △7四歩 ▲4五銀(下図)
桂がいなくなって受けが難しくなった角頭へ銀を進出すれば先手優勢です。
上図以下、△1七桂成 ▲同香 △2二角 ▲3四銀(下図)
桂得をしながら急所の玉頭へ銀が出られて絶好調ですね。
上図以下、△5五角 ▲3五桂(下図)
▲3四銀 ~ ▲3五桂 は居飛車の弱点である2三の地点を狙う定番の手順です。
こうなると受けが難しく、あとはジックリ玉頭から迫るだけです。
上図以下、△2四歩 ▲2三桂成 △3一玉(下図)
△2四歩 ではなく△3一金 のような手で4筋方面の逃げ道を作った方が長引きました。
本譜は逃げ道を空けなかったのであっという間の寄り形になっていますね。
あと1枚駒があれば詰むのでそれを取りにいきます。
上図以下、▲6五歩(下図)
丁度いい所に落ちていた角を取りにいく▲6五歩 が決め手です。
上図以下、△5四歩 ▲5五角 △同歩(下図)
ここで後手玉に詰みがあります。
最後に実戦詰将棋として出題するので、お時間のある方は解いてみてください。
答えは数行下の見出しで書きます。
実戦詰将棋の答え
では答えです。上図以下、▲2二角(下図)
取ったばかりの角を打てば詰みます。
上図以下、△2一玉 ▲1一角成 △同玉(下図)
まずは香車を取り・・・
上図以下、▲1三香(下図)
離して香車を打てばOKです。
上図以下、△2一玉 ▲1二香成 △3一玉 ▲2二成香(下図)
でキレイに詰み、ここで「ピヨ太」の投了となりました。
初心者の方だと▲1三香 と離して打つのが盲点になった詰み手順かもしれません。
香車・飛車・角 のような遠くからも打てる駒は離して打つことが好手になったりするので、この問題をキッカケに
「ちょっと遠くから王手してみる」
みたいな手も視野に入れると意外な詰み筋が見つかるかもしれませんよ。
最後に
ピヨ太(8級)を49手で倒した一局を紹介してみました。8級くらいのひよこには
「しっかり美濃囲いに囲ってから動く」
というのを守ればそう簡単にはやられません。
「固い玉を背景にした捌き合い」
が振り飛車の醍醐味でもあるので、まずは王道の指し方を守るのが大切ですね。
慌てて攻めて負けがちな人はこれだけでも守って指してみてください。
思った以上に簡単に勝てるかもしれませんよ。