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【きのあ将棋】「郷谷さん(上級)」を一手損角換わり・居玉棒銀で攻略5 △8四飛に▲9三歩と指してきた場合の対処法

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この記事は、下記リンクのきのあ将棋の「郷谷さん(上級)」を一手損角換わり・居玉棒銀で攻略する記事の補足です。

【きのあ将棋 攻略】上級者向け(マイナス)「郷谷さん まじめ」を「一手損角換わり・居玉棒銀」で倒す一連の手順を紹介します - ダメ人間ブログ【ニートの愚痴と将棋の記録】

一通り攻略が終わったと思っていたら、まだ書いていなかった▲9三歩(下図)という一手を指されました。

今回はAperyで検討した▲9三歩 に対する指し方を紹介します。

棒銀のおさらいから

先手が「郷谷さん」、後手が「私」です。

上図は後手が端棒銀の仕掛けのタイミングを迎えた所です。

まずは基本をサラッとおさらいします。

上図以下、△9五歩 ▲同歩 △同銀(下図)

香車ではなく銀でいくのが棒銀の基本になります。

上図以下、▲9五同香 △同香 ▲9一角(下図)

この▲9一角 の悪手を誘うのが攻略手順の始まりです。

今回は、ここから△8四飛 と浮いた手に対し▲9三歩 と打ってきた場合の対処法を紹介します。


△8四飛 に▲9三歩 の変化

上図以下、△8四飛 ▲9三歩(下図)

△8四飛 には▲7五銀 と飛車に働きかけてくる手が多いんですが、▲9三歩 とシンプルに「と金」を作る手もありました。

△9三同桂 と歩を取ると▲7三角成 の王手飛車なので気をつけないといけません。

▲9三歩 とされた場合、角を捕獲するのを諦めて端から突破していくのがオススメです。

上図以下、△9八香成(下図)

まずは香車を成り込み、端から飛車が成り込む道を作ります。

「9一の角が働く前に飛車を敵陣に送り込む」

という方針ですね。

「先に攻め切った方が勝ち」

という将棋の王道な手順が理想です。

上図以下、▲9二歩成(下図)

先手も成香にかまわず「と金」と作り、角の働きを重視してきます。

上図以下、△8九成香 ▲8一と △6二金(下図)

▲7三角成 を許すとヤッカイなので冷静に△6二金 と1回受けに回るのが大切です。

ここからいくつか手が分岐して

・▲8二角成
・▲7一銀
・▲4五桂

など、けっこう忙しい展開になります。

でも、後手の方針は一貫して

「△9四飛 から飛車を成り込んで攻め切る」

という分かりやすいものなので、ほどよい速度計算を楽しめる終盤になりやすいです。

今回は一例として▲8二角成 としてきた場合の勝ち方を紹介します。


どの手に対しても△9四飛 で攻める準備をする

上図以下、▲8二角成(下図)

▲8二角成 は、次に▲9三馬 のような手で飛車を△9四飛 と端から使わせない手を狙っています。

そうなるとダメなので後手はシンプルに狙いの手を指します。

上図以下、△9四飛(下図)

この将棋は▲8二角成 以外でも△9四飛 と寄ってしまうのが最善になります。

先手は馬で、後手は竜で、

「どちらが早く玉を詰ますか」

という勝負に持ち込むのが分かりやすいですから。

上図以下、▲4五桂(下図)

ここは▲7一銀 などもありますが、どの手に対しても後手は飛車の働きを重視する手を優先すればOKです。

上図以下、△9八飛成 ▲7一銀(下図)

▲4五桂 と▲7一銀 の2手はここでの定番の絡み方で

・▲4五桂 ~ ▲7一銀
・▲7一銀 ~ ▲4五桂

と手順が逆になることもあり、結局合流したりします。

ここで△5二金 と受けに回る手もありますが、攻めに専念する方が勝ちが早いです。


寄せ合いで後手が圧倒する

先手が絡んできた上図。

ここから後手も寄せ合いを目指します。

上図以下、△9七角(下図)

単純な狙いの△7九角成 が受けにくく、先手は困っています。

上図以下、▲6六歩 △7九角成 ▲5九玉 △7八馬(下図)

気持ちよく金を取って後手勝勢です。

ここから先手も迫ってきますが、後手玉は意外と広くて寄りません。

上図以下、▲6二銀成 △同玉 ▲3三桂成 △同桂(下図)

先手玉に余裕があれば挟撃体制を築けるんですが、後手の攻めの方が早く攻めが間に合いません。

上図以下、▲6八金打 △2七香(下図)

ガッチリ受けに回った▲6八金打 に対し、「挟撃の寄せ」のお手本になる△2七香 が突き刺さります。

▲2七同飛 と香車を取ると△3八銀 の詰めろ飛車取りが決まるので・・・

上図以下、▲7八金 △2八香成 ▲7一馬 △5一玉(下図)

飛車を見捨てて馬を取り、どうにか後手玉に迫ろうと頑張ってきます。

しかし、2八にある成香の存在も大きく先手玉は窮屈になっています。

上図以下、▲6七角 △5五桂 ▲3四角(下図)

7八の金を取られまいと受けた▲6七角 を△5五桂 と責め、角を逃げた▲3四角 の所で詰みがあります。

実戦詰将棋として出題するので、お時間のある方はごゆっくりお楽しみください。

答えは数行下の見出しで書きます。












実戦詰将棋の答え

では答えです。

上図以下、△6九金 ▲同玉 △7九飛(下図)

で詰みます。実戦はここで郷谷さんの投了となりました。

以下、▲7九同金 には△同成香 ▲同玉 △6七桂打(下図)

から清算して頭金を狙えば詰みます。

なので▲7九飛 には飛車を取らずに▲6八玉(下図)と逃げるんですが・・・

上図以下、△6七銀 ▲同角 △同桂成 ▲同玉(下図)

と角を消しながら玉を上に引きずり出し・・・

上図以下、△7八飛成 ▲5六玉 △4四桂 ▲6五玉 △6四金(下図)

とシンプルに王手を掛ければ詰みます。


最後に

「郷谷さん(上級)」を居玉棒銀で攻略する手順の補足として

△8四飛 に▲9三歩(下図)

と垂らしてくる手への指し方を紹介しました。

この手に対しては角の捕獲を基本とする他の手順と違い、シンプルな攻め合いを目指すのが有効です。

もしやられたら今回のApery推奨の手順を参考に気持ちよく勝ち切ってください。